【保存版】行方不明者のインターネット捜索の仕方



知的障害・自閉症の人が様々な場所から
行方不明になることが、後を絶ちません。

さて、行方不明の人を探す時、
インターネットの拡散機能を使って、
探すことが出来てきています。

そこで、今日現在(2017年5月9日)、
私がやったことがある
インターネットでの情報の流し方を
お伝えしておこうと思います。

なお、現在と書いたのは、なぜかというと、
インターネット機能は、日々進化していますし、
使えた機能が、いつ使えなくなるかもわかりませんので、
その時々で、確認をするべきだと思っています。
その点をご理解の上、ご利用ください。

1.情報を整理する
読み手がわかりやすくインパクトのある文章に心がけます。
探している人の感情で、
「とってもやさしい子なのですが・・・」
などと言うことは、不要です。

行方不明者を探す人は、一般の人ですから、
情報が多すぎると覚えられません。
ですから、
箇条書きにすることをお勧めします。

名前
年齢
服装(色)
身長体重
持ちもの
髪形
その他特徴

何ができる人か
何ができない人か
どこから行方が分からなくなったか(都道府県名を入れること)

連絡先

などを箇条書きで書きます。

(例)

名前:○○ ○○子(女性)
年齢:**歳
服装:ピンク**柄の長袖Tシャツ
   Gパン
   緑のスニーカー
身長:***センチ
体重:**キロ
もちもの:キャラクター**のオレンジ色のリュック
     リュックに名前のタグがぶら下がっている
髪形:ショートヘア

行方不明場所:神奈川県川崎市中原区***ストア
特徴:言葉は単語でしゃべる
   名前は言えない
   手を顔の前でひらひらさせる

連絡先:9時から18時:***-****-****
    18時から9時:△△△-△△△△-△△△△
    ○○警察署

2.インターネットに載せる

【拡散希望】と、最初に書きます。

そのうえで、短めなお願い文章と、
先ほどの情報を見た目に
わかりやすく書きましょう。
ご本人単独の写真を添付します。できれば複数。

そして、シェアやリツイートなど、
この文章そのもの(原文)を
使ってもらうようお願いしましょう。

なお、見つかった場合は、
この文章自体が消えることを
載せておいた方が良いかもしれません。

3.見つかった場合(捜索が終了した場合)

あなたが書いた最初の情報を消すことで、
シェアやリツイートで拡散された文章であれば、
一気に消えます。

ただし、なかには、
コピペでご自身が書く場合がありますので、
それは消えません。

ですから、その際に、ご自身で書かれた方には、
削除のお願いをしてください。
(この意味もあるので、最初にこの文章を使うことと、
削除のお願いを
書いておいた方が良いかもしれないのです)

また、拡散のお礼を情報を最初に流した場でしましょう。

その際には、もう個人名は出さず、
「○月○日行方不明になった女性は無事見つかりました。
体調も良好です。
拡散のご協力やご心配をありがとうございました。」
程度に、とどめましょう。
(これ自体もまた拡散される可能性があります)

皆さん心配なさっていますので、
体調がどういう状態か。
「心配しなくても大丈夫ですよ」くらいは、
書いても良いと思います。

4.その他

拡散力が強いと、
その記事に反応するお知らせが、
一気に来ると思います。
あなたは、その一つ一つに反応しなくてよいです。

また、拡散した人は、
流した側のリアクションがなくても、
それで良しとしてください。

情報を流した側には、
警察や様々な関係機関との
やり取りで忙しいので、
そのあたり、ご理解ください。

また、拡散記事を使う人は、
「シェアします」とも
その都度コメントに書かなくても大丈夫です。

そのコメント自体も情報提供者にとっては、
多大な情報となります。
その多大なコメントの中に、
重要なコメントが入り込むこともあり、
皆さんの「シェアします」というコメントに
重要なものが埋もれてしまう可能性もあります。

ですから、書かない方が
心配りになると思ってください。

(Twitterは、「リツイートしました」と書かないのに、
なぜか、Facebookは、「シェアしました」と
書く文化がありますよね)

また、この手の情報を流す際、
個人情報が守られないのではないかと
お考えになる方がいらっしゃいますが、
その際には、そのようなことに目を奪われず、
命の大切さを考えましょう。

行方不明者は、
帰ってくることや保護されることもありますが、
亡くなっている方もまた多くいます。

ですから、個人情報より、
命の大切さなのです。

そして、インターネット上ですので、
全てが良き協力者になる人ばかりではありません。
片方で、嫌な情報を流す人が、必ずいると思うべきです。
そして、その情報には反応する必要はありません。

あなたはそういう人に情報を流したのではありません。
いなくなった人を心配し、
協力しようと思ってくださる人に
流しているのですから、
あなたの思う方向と違う方向に反応する人は、
そのままにしておきましょう。

インターネットなんて、効果あるのか?
と思われるかもしれません。
それは、効果があるかどうかはわかりません。

でも、インターネットで、
情報をつかんだ人の前に
現れるかもしれません。
だからインターネットなのです。

道はつながっています。
線路も繋がっています。

近所で発見されるとは限りません。
今や、1つの電車に乗れば、
相当遠くまで行けます。

インターネットはそういう時に
ちからを発揮します。
だからこその、情報拡散です。

何日も見つからないこともあります。
その時には、協力者の意識が薄れていきます。
ですから、ところどころで、
情報の更新や、発見のポイントなど、
記事を続けて書くことをお勧めします。

例として、私の場合、
「今日も○○さんに会えるかな?
ピンクのTシャツ。**のリュック。○○さん!
言葉に出してみてくださいね!」
などの追加記事を書きました。

探している人があきらめてはなりません。
こんなことないよね?
そんなことあの人はしないよね?
などと、思わず、想定外を想定しましょう。

家族・事業所が役割分担をして、
長丁場に耐えられるようにしましょう。

5.最後に

私も仕事中に何度も利用者の無断外出があったり、
中学の特殊学級(現特別支援学級)の同級生が、
入所施設からいなくなり、
1か月以上過ぎた時に、
亡くなって見つかった経験から、
行方不明者の捜索は、
時間が勝負と思っていますし、
あきらめずに使えるものを
どんどん使ってするべきだと思っています。

インターネットは、
不安もあるでしょうけど、
使えるツールです。

また、無断でいなくならないように、
することもまた、
支援上求められることだと思っています。
それはまた別な課題ですが。

行方不明になった彼らが、
無事に、早く探している人の所に戻れますよう、
インターネットもまた活用していきましょう!

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