支援者が原因でけんかが起きる


知的障害がある方の施設では、
少なからず、
「仲たがい」や「けんか」があります。

相性が悪いという人は、
必ずいると思っていたほうが
間違いはないようです。
仲が悪い人同士は、何かにつけて、
文句を言ってみたり、
意思表示をあまりしない人でも、
顔をしかめてみたり、
していますね。

どこがどんなふうに、
嫌なのかが、
わからない人もいますが、
声のトーンや、
なりふりが嫌という人や、
相手がしつこかったり、
いつもイライラとしているような人というのも
好まれない理由になったりします。

また、職員が、
その人を注意しているシーンが多いと、
あの人は悪い人だと思い込み、
「嫌な人」と判断する人もいます。

様々な原因はありますが、
そういう感情に対し、
「仲よくしなきゃだめだよ」
と言ったところで、
何も改善できません。

それは支援者たちの方が、
よくわかっていることだと思います。

自分がその人と、
うまく行かないと思っているのであれば、
その人には関わらないようにしていますよね?

「仲よくしなきゃダメ」とは、
自分に対しては思っていないでしょう?
だから、嫌いな人と仲良くさせることで
改善することはないのです。

そして、知的障害がある人たちは、
自分でその人と関わらないようにすることが
できる人ばかりではないので、
どうしても衝突することもあります。

さて、そんな中で、
けんかが起きた時のお話をしましょう。

これは、仲が良い人同士は、
あまり起きない訳で、
仲が悪いもの同士でのトラブルが、
何度も何度も繰り返されるのです。

その時に
「もう、しません」
「仲良くします」
などと言っても、
その場を支援者から逃れるためだけの
言葉であり、
その後、支援が入らなければ、
何もなくなるはずがありません。

このような場合は、
職員も気づくべきです。

お互いの仲の悪さを確認して、
限られた空間の中でも、双方が心地よく
過ごせるように、
配慮をしていただきたいところです。

グループを変えるなどの方法で、
対処できることもあるでしょう。

そんな、いろいろな仲の悪さの中でも、
関係性の改善ができる
「仲たがい」があります。

職員の言動が、
きっかけになっている場合です。

職員の注意や怒鳴り声などで、
利用者の人が、
「あの人は悪い人」と認識しないような
配慮をしていただきたいと思います。

原因もいろいろですが、
例えばの例で、
お話しします。

ある自閉症の男性が、
パニックになり、
それをうるさく思った女性が、
「静かにしなさい!」といった瞬間に
駆け寄って、叩く。

似たようなことは、ありませんか?

この場合、
洞察力の無い職員ですと、
パニックになった男性を叱ってみたり、
叩いた女性を叱ってみたりしてしまう訳です。

叱れば、ことが解決するわけではないのです。

パニックになった男性も悪くはないですし、
女性のほうも、叩いたことはよくないにしても、
理由あってのことです。

もともとの原因は、
パニックにさせたのが
支援者である場合もありますし、
自閉症の人に対して、
支援者が叱っていたから
かもしれないのです。

また、今までに歴代の支援者が
人を叩いていたのを
見ているからかも知れないのです。

私たちは、けんかが起きた時に、
叱ることで対処しようとしてしまう
文化の持ち主ですから、
その方法を変えていかないと、
彼らの力づくの関係性や
反発の関係性は、
改善できないでしょう。

特に、支援者の言動がもとで、
「悪者」扱いになっている人と、
他の利用者との関係性には、
やはり支援者が介入してでも、
関係修復を図りましょう。

まずやるべきは、支援者が、
対応方法を変えることです。

利用者は正義の味方という意味で、
職員のマネをしているだけです。
職員を助けようとしている人もいます。

まずは、職員が自分の支援の
仕方を振り返り、
利用者の人を悪者にしないことです。

支援の仕方はさまざまな方法が
ありますので、
パニックになりそうな状況に対して
支援をするなど、
彼らの関係性が
悪くならないような
状況を作ることです。

一例として、
自閉症の男性と、
良かれと思って
叩いた女性の話をしましたが、
他の場合でも、
利用者の人が「悪者」と誤解してしまうような、
支援者の毎日のかかわりは、
他の利用者が見ているということです。

あなたの良くない言動を
真似されるようなことが
起きている場合は、
まず自分の仕方を変えることです。

真似してるんじゃない!などと
怒っても意味ないことです。

もう一度、自分の支援の姿を
確認しましょう。

あなたの支援の仕方が変われば、
「真似をしている」人の行動も変わってきて、
関係修復に結びつきます。

ぜひ、お試しください。