施設職員の日常は改善できる


人のために役立ちたい。

一般的な理由ですが、
この言葉で、
障害者支援業界に
入ってきた人も多くいると思います。

最初は、役立ちたいという思いが強いので、
知的障害がある彼らの側に立って、
彼らは何に困っているのだろうと、
考えていたのもつかの間、
支援職員というのは、
ただ彼らのそばにいればよいのではなく、
他にもたくさんの仕事があり、
それに忙殺されてしまうと、
支援のほうにも影響が出て、
その支援のやり方で悩み、
利用者のみんながちゃんとやれば、
自分の仕事が楽になると
思うようになってしまったり、
何でこの仕事をしているのだろう?と疑問にもなり、
ストレスにもなっていくようです。

ボランティアと違い、
職業的な支援者は、
その直接支援だけではなく、
「間接支援」のことを知らずに
入ってくる人は、
多いのかもしれません。

でも、
その「間接支援」もとっても重要で、
省くことが出来ないものなので、
これから障害者支援を目指す人たちに、
少し情報を提供いたしましょう。

また、利用者のご家族にも
そこは知っていただきたい部分です。

職員は、もっとちゃんと支援できないのか?
と思いがちな部分なので、
そんな間接的な仕事もあるのかと、
知ることも役立つと思います。

しかも、かなり多くの施設が残業ありきで
この「間接支援」をしている事実。

利用者がいる間は、
利用者の所にできるだけいて
直接支援をしたいと思えば思うほど、
「間接支援」は、
皆さんが帰った後にしている状態です。

だからこそ、課題があります。
労働者として、
勤務時間にできるように
していくべきなのです。

そして、
この悪循環のために、
誰かの役に立ちたいという思いが、
うっすら消えていってしまうかもしれないのです。

せっかく好きで始めた仕事ですから、
続けていくには、
今のままではだめなのです。
何かに変化させ、
何かに工夫をしていかなければ、
改善はできないでしょう。

では、どんな間接支援があるのか?
通所型生活介護施設を例にとって、
具体的に書いていきましょう。
あくまでも一例です。

朝:
職員打ち合わせ、
掃除、
送迎、
支援の準備

日中:
ご家族との連絡
業者との連絡
研修とそれにまつわる報告書作成
これから行う行事の計画書類作成
工賃の計算
小口現金の計算
昼食の準備
作業の検品
外部団体との調整
地域の方との調整

昼休み
食事介助
歯磨き
利用者の見守り
利用者と昼休みを過ごす

夕方
送迎
清掃・消毒
活動備品の整理・掃除・消毒
明日の準備
職員打ち合わせ
記録類の記入
作業の検品
個別支援計画などの作成
活動計画
明日の活動計画・人的配置
各種職員会議

実は、まだまだあります。
特に書類作りは、
行政から指定された
様々な書類を作る必要がありますので、
その種類は、結構ありますね。

あっという間に時間は過ぎ、
昼休みが取れない施設も
まだまだ存在するでしょう。

アクシデントが発生すれば、
さらに
時間は取られていきます。
まあ、アクシデントは
けっこうの確率で発生します。

だからこそ、
職員たちは、
残業が当たり前で疲弊するのです。

こんな仕事の現場で、
支援だけをしているわけではないと言うことが
お分かりになったと思います。

どこかで、
何かを省いていかないと、
立ち行かなくなりますし、
利用者の皆さんにも自立をしていただき、
自分でできることを増やすことで、
双方が、回ることもあります。

直接支援以外のすべてが不要なのではなく、
必要なのです。
だからこその、労働時間内のバランスも大切です。

「間接支援」が多いから、
直接支援ができないという論理ではないのです。
両輪と言うことです。

まさにこれこそ、
支援現場の「条件」です。
これがあるから支援ができないというものではなく、
この「条件」の中で支援をすることなのです。

この「条件」のもと、
改善をすることですので、
自分たちの働き方として、
利用者の人にべったりくっついて
支援だけやっていればよいという
状態ではないことを、
あらためて認識してください。

そして、利用者を
自分のストレスのホコ先にすることも
やめましょう。

考える力がなくなると、
たいへんといいつつも、
この状態に不満だけ言って、
何も改善できないかもしれません。

どこから改善するかも含めて、
できることからするべきでしょう。
誰かをあてにしていても、
誰も始めなければ自分からやるしかありません。

さて、職業的支援をしていきたい皆さん。
行きたくない!と思われるかもしれませんが、
残業しなくてもできる方法は
あるのです。
そこを知らない現場が多いのは事実です。

でも、うまく回しているところもありますから、
できないことではありません。
両輪をバランスよく回すのには、
アイデアとシステムです。

無理だと思ったら改善はできません。
改善できると思わなければ、
改善には結びつきません。

施設の日常は、
これが正解ではありません。
ですから、この波にのまれないよう、
自分は何がしたかったのかと原点に戻りつつ、
現場の状況におかしいと思える気持ちを持ちつつ、
改善できるという気持ちを持ちつつ
仕事をしていきましょう!