あなたの支援は誰が主人公ですか?



支援者として、
様々な人と接する時に、
誰が主人公なのか?
と、考えることはあまりないかもしれません。

あたりまえのように、
知的障害がある人と接すれば、
彼らが主人公だと思われることでしょう。

困っている人から相談を受ければ、
その人が主人公だと思うことでしょう。

でも、
実際には、
頭で考えていることと、
実際の接し方が違っている場合が、
非常に多くあるのです。

そんなことから、
さまざな問題が出てきたり、
しています。

たとえば、利用者の人のためと言いつつ、
実際は職員が管理しやすくするための
接し方があります。

彼らの人権を擁護している関わりを
しているといいつつ、
彼らの生活が認めてもらえなかったり、
世の中に合わせようとしたり、
してしまう状況もあります。

自分たち支援者が常に
中心になるような言動は、
相手を大切にしていないことも
わかります。

そこには、
自分を中心にしているわけではなく、
中心にしているのは、
○○のせいだといって、
自分のことを棚に上げる人もいますね。

知的障害がある人が、
どんな風に思っているかを知らないからこそ、
結局は、自分たちさえよければ、
よいと思えるようなことや
接し方になっています。

こころは、
わかりにくいものですが、
ご本人は、
自分自身が大切にされているかいないかは、
わかっています。

であるにもかかわらず、
彼らが反旗を翻さないのは、
仕方なくと言うことなのです。

だって、どんな人であれ、
支援者がいなくなったら困りますから。

さて、支援者として、
あなたが頼られた時、
あなたができることをする時、
相手がいる時、
その人が主人公になっているかどうかを
あなたは感じることができますか?

相手が1番であるべき時に、
潜在意識の中で、
自分を1番にしていると、
やはり、接し方も
自分本位になっているのです。

人権侵害や
虐待が多いのも
そんな理由からではないでしょうか?

そんな支援者がよくいう、
「相手の立場になって」
「相手を理解して」
という言葉も
独り歩きです。

それがどういうことなのかを、
言葉の意味を
全く理解してないと、
相手の立場になるという思いつつ、
行動が全く違うことをしていることにも
気づかないのです。

残念なことは、
あなたの自分本位の感情は、
自分では気づけていない点です。

気づいていたら直せると思うのですが、
気づいていないから直せないのです。

誰かに言われて
はじめて気づくこともあるでしょう。

となれば、
あなたのその気持ちや接し方が、
はたして利用者本位であるかどうかを
確認するための
何かが必要ですよね?

ご本人からは、
言っていただけないと思います。

では、誰に気づいてもらいましょうか?
同じ職場でもだめかもしれません。
第三者の人が良いと思います。

外部の人に、
正直に感じたままを
言っていただくことです。

それくらいのことをしていかないと、
気づけないかもしれません。

でも、
その前に、
自分自身で気づける人に
なることもお勧めします。

振り返り、
確認し、
利用者の人にも
本音を言って頂けるような、
そんな関わりを試行錯誤することです。

今から始めましょう。

その人が主人公に
なっている関わりかどうかを
確認しましょう。

まだ、あなたに、
脈があるのであれば、
自分にこんな質問をしてみてください。

「自分のしていることは、
自分のためなのではないだろうか?」

「自分がした支援で、
相手の人は、
心地よい感覚を持ってただくことが
出来ただろうか?」

「その関わり方を
自分がされたらどういう感情を
持つだろうか?」

「自分の意見を
聞いてもらえなかったら
自分は、それでよいと思うだろうか?」

「あなたにはわからないでしょ?と
評価をされることで、
知るべきことを知ることが
できなかったらどうだろうか?」

「だまされ続けたらどう思うだろうか?」

まだまだ質問はできます。

あなたがしていることを
再確認する時間を設けましょう。

今のままで完璧な支援は
誰一人としていないかもしれませんが、
より良い支援に近づけることはできますし、
いま、良い支援をしている人も、
いつ何時、
自分が主人公の関わりになってしまうかも
わかりませんから、
確認しつつ、
彼らが主人公である支援を
続けていきましょう。