生活介護も「はたらく」を支援しよう



知的障害がある方が、
特別支援学校などを卒業したあと、
企業に就職したり、
施設に入り、
そこで様々な活動をしていくことになります。

その時に、
「はたらく」をするということを、
できれば選んでいただきたいと思っています。

「はたらく」の中に「作業」があります。

この時に
間違いやすいのは、
「生活介護は、作業をしてはいけない」
と思うことです。

それは、間違いです。

逆に、就労系は作業(仕事)をしなければなりません。

生活介護施設でも
作業をしている施設はたくさんあり、
中には、月々1万円を超えるような「はたらき」を
しているところもあるくらいです。

さて、それはさておき、
「作業」にこだわらないお話を
していきたいと思います。

「はたらく」のお話です。

なぜ、できれば「はたらく」ことを
してほしいと思っているかというと、
一言で言うと、
世の中がそういう世の中だからです。

社会を形成する時に、
人々は、はたらいています。

収入を得る、
収入を得ない
どちらもあるにしても、
そこに何らかの「はたらく」があると思うのです。

ですから、
障害がある人でも、
「はたらく」を入れ、
収入になることもあったり、
社会の役立つことになるかもしれませんが、
入れて欲しいと思うのです。

「はたらく」は「傍を楽にする」ことでもあります。
つまりは「人を楽にする」ですね。

その「はたらく」を通して、
社会の中で、
役割を持てることになります。

近所の
清掃でもいいです。
街づくりの役割となります。

もちろん、商品を作って売ることもありです。
多く売り上げをあげれば、
税金を支払う
施設もありますね。
これも、社会形成に役割を持っています。

喫茶店で、ニコッと笑顔になる
店員さんだからこそ、
お客さんの心がほっこりして、
お店が繁盛することもあるでしょう。

このように、
あなたの施設に通う利用者の皆さんが、
「はたらく」をすることが、
社会を動かす原動力の一つになります。

そして、
「はたらく」ことは、
一時のことです。

18歳で施設に入ったとしても、
そのあと、入所しているのは、
50年くらいでしょうか?
もちろん長い人はもっといらっしゃいますよ。

健康状態によっては、
「はたらく」ことができない場合も
出てきます。

となれば、
「はたらく」ことができる時間は、
人それぞれで、少ない人もいます。

だからこそ、
その人の社会での役割のためにも
「はたらく」ための支援をしてみませんか?

支援職員は、
彼らの様々な場面の様々な支援をしていくときに、
この「はたらく」についての支援が
一番難しい場面なのかもしれません。

学校でも習いませんし、
人に「はたらく」内容を教える技術も
必要ですよね?

だから、作業を入れない生活介護施設も
多いのは事実です。

「働く」「作業」ではなく、
「はたらく」と考えれば、
できることはたくさんありませんか?

社会のために
地域のために
何かしていることが
お金になることだってあります。

そういう姿を見て、
近所の会社から仕事が
入ることもあるでしょう。

「はたらく」を
全て収入を得る事だけを
考えていると息づまることも
「傍を楽にする」発想から
入っていくと、いろいろな仕事が
できるかもしれません。

さあ、社会の中で、
あなたの施設の利用者も
役割が持てるように、
「はたらく」の支援を考えましょう。