子供の自立を考えて経験の場を作る



知的障害がある彼らは、
経験をしないと
自分のものにできにくいことがあると思っています。

ですから、経験することが大切。

と言うことは、
自ら経験することができにくいので、
支援者である私たちが経験をする場を
設定していくことです。

例えば、
一般的な子供であれば、
親が場を設定しなくても
どんどん経験していくのは、
なぜだと思いますか?

それは、情報を自分で選ぶことが
できるからだと思います。

本来、情報はいろいろなところにあふれ、
一般の子たちは、
学校のお友達からも情報が入りますし、
本やTV、インターネットからも
情報が入ります。

その情報を自分から取り出し、
経験したいな・・・
と思って、条件さえ整えば、
ひとりで簡単に、
経験ができます。

ところが、
知的障害がある人たちは、
情報が入りにくく、
自分からも取りにいきにくく、
多種多様な生活をしている友達が
いるわけでもなく、
ひとりで外出することさえ
できにくい人も多く、
経験を自分から
獲得するための条件が、
整っていないことは、
明らかなのです。

ですから、
親を含めた支援者が、
様々な経験を用意していくことは、
とっても大切なことだと思います。

その際に、
なんでも一般の子たちと同じ量の
情報や経験を提供すると言うことではありません。

そうしてしまうと、
知的障害があるお子さんたちは、
混乱しかねませんので、
徐々に増やすということになり、
その情報や経験の場は、
やはり、人生にとって必要なものが
優先されるのではないでしょうか?

さて、このように、
支援者が選りすぐった情報を
彼らに流すことで、
彼らに経験をしていただくわけですが、
生活力をつけるものと
生活をより豊かにするものとがあります。

生活力をつけるものには、
今ではなく、
「将来のために」を考えるものですから、
支援者が、どれだけ、将来のご本人像を
考えられるかに尽きるのです。

私の場合、大人の人を支援していますので、
この人は、このスキルがあれば、
もっと楽だよねと思うことは、
多々あります。

となれば、逆を申しあげると、
子供のころから、
こんなスキルがあれば良いねと、
個々の子供たちの成長に合わせて、
思い浮かべられる支援力は
大切なのだと思います。

経験させなければできないことです。
経験させるにしても、
ご本人に関心がなければできませんし、
不安に思うような状況では
経験にもなりません。

安心感を持って、
彼らができることの中で、
ちょっとやってみようかな?と思えて、
「経験してよかったわー」
「役に立つわー」
と思えるようなことに結びつけるのですから。

彼らの生活には、
私たちが持つ、すべてのスキルは必要なく、
シンプルに、一人でできると
ここちよいだろうなとか、
楽だろうなとか、
支援者についてもらわなくて、
自由になれるだろうなというものも良いでしょう。

いつも支援者といることが良いわけではないのですし、
経験することで、
よりよいスキルになっていきますので、
経験のきっかけとなるようなことを
始めてみようと思っていただきたいのです。

と、なると、実は、
支援者が楽な状態ではなく、
あれこれと経験する時に、
身につくまでは、
定期的にその経験をする時間を
提供しなければならないこともあり得ます。

たとえば、下着を取り換える。
こちらで下着を用意したほうが
どんなに楽なことでしょうか?
でもご本人にやろうとしていただき、
毎日取り換え、
前日に来ていた下着は洗濯に出すなど、
こういうことは、
毎日のことになりますから、
支援者側は、
一気にやるのではなく、
ひとつずつ、獲得の支援をすることになります。

例えば、下着の取り換えができるようになったら、
次は洗濯場所に出す・・・といったような、
複数回に分けての
スキルの獲得になります。

何でもやってあげるのは、
支援者としては楽なのですが、
この子が将来、
自立をするためと考えて、
できることが増やせるよう、
様々な経験の場を用意していきましょう!

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