ご家庭で、
何かの予定を予告をすると、
パニックになるから
直前まで教えない
ということをよく聞きます。
たしかに、
予告をしただけで
パニックになってしまうのであれば、
直前まで黙っていて、
その日の朝や
その「場」まで連れて行って、
事実を言うということ
になりやすくなるのは、
当然の心理だと思います。
これが、ご本人が嫌なことだけではなく、
旅行などの楽しいことも
直前まで言えないご家庭も
多くあるようです。
さて、学校や施設などは、
直前にいうということはありません。
と、いうことは、
そこに、ヒントが隠されている
気がしませんか?
これは、予告したから、
パニックになるのではないという
仮説です。
予告の仕方に、ポイントがありそうですね。
たとえば、今日、
3月20日に旅行に行く。
という予告をすると、
もうカバンの準備をはじめ、
次の日の朝には旅行に行くと勘違いをし、
それがかなわないと、
パニックになるという
感じのこともあるでしょう。
これは、予告をしたからではありませんね。
3月20日だということの理解が
できなかったためです。
そして、止められた形になるので、
パニックになるのです。
このように、
予告が、ご本人に認識できないと、
間違った解釈をして、
パニックになりやすくなるとすれば、
こちらの伝え方の工夫が必要となってきます。
ご家庭では、
言葉でお話しすることが多いのであれば、
カレンダーを使ってみるとか、
学校や施設からのお知らせのように、
「いつ・どこに・なにで・だれと」
などの、情報を整理したものを
ご本人に渡すことです。
また、そういうことをお話しする時は、
TVや食事中ではなく、
そのことだけを
集中してお話ししたほうが
理解しやすい人もいます。
こういったことをすることで、
間違った理解にならず、
間違った理解をしなければ、
予定を確実に認識できると思いますので、
パニックになることも
避けられるということです。
もちろん、これがご本人にとっては、
嫌なことでも、
それをする理由と、
どうしても、難しい時は、
嫌だと言えば
無しにできるというような、
逃げ道も作っておくことも大事です。
たとえば、施設である内科検診や
歯科検診などは、
嫌だと職員に言うというような、
やっていいことを示すことです。
本来、自閉症の人は予定が立っていたほうが、
わかりやすいですし、
パニックにはなりにくい傾向があります。
ですから、
予告の仕方に注目してみましょう。
また、このような、
○○したら、パニックになるという風に
解釈できそうなことは、
なんでパニックになったのかをもう一度、
考えてみてください。
「○○をしたら」ではなく、
「○○をしたときに付随したこと」が
原因のことの方が多くある可能性があります。
予告は大事なことなので、
予告する方法や、
予告されたことが嫌な時の対処法などを
工夫をしてみていただきたいと思います。
また、うまくできたという人に、
詳しいやり方を聞いてみるのもよいですね。
学校や施設などの方法も参考にしてみると、
簡単にできることもありますので、
支援方法を手に入れましょう!