障害者虐待:虐待を起こした職員の育成



今日は管理職の皆さまに向けて、
書いていきます。

施設・事業所の中で、
虐待が発生した場合、
通報、そして、認定という経過がありますが、
「虐待かも?」と思った通報件数は、
平成26年度では、
1746件ほどだったそうです。
そして、それが、虐待と認定された数は、
311件でした。

この数、
前年度よりは少なくなっていますが、
まだまだ氷山の一角です。

他の職員の目に留まらなかったもの。
虐待かどうかと悩み、
判断できなかったもの。
通報するまで行かないと思ったもの。
複数回あっても、
1回の虐待としか
カウントできなかったもの。

そう考えると、
まだまだ出てきそうですね。

さて、管理職は、
その虐待をした職員に対して、
どうしていくことが
良策でしょうか?

全て退職と言うことではないでしょうし、
人材育成が必要と言うこともあるでしょう。
メンタル面から見ていく必要もありそうですね。

ただただ怒れば、
ことが改善することではありません。

効果的に、その人の行動が改善することは
望まれると思います。

大きなことで言うと、
問題がある職員にはどう対処したらよいか
ということにもなるかもしれませんが、
管理職が、
この事実から逃げてはいけません。

嫌な仕事と思うことでしょう。

でも、あなたの役割を日頃から、
やっていなかったつけが回ってきた
ということでもあるわけですから、
ここで、しっかり、
あなたの力を発揮しなければなりません。

虐待を起こした職員を
虐待を起こさない職員にしていくための
人材育成です。

何が必要か?
そんなものを考えていくことです。

あなたは、何のためにそれをしていくのかを
考えてみてください。

一番に思い浮かべるのは、
虐待をされた利用者ではありますが、
虐待した職員もまた、
助けるべきだということです。

この両者を助けると思って、
あなたがやれる人材育成にしましょう。

まずは、相手のレベルに応じて
相手にわかる内容で、
相手にわかる言葉を
使って行くべきです。

難しいことを並べるのではなく、
わかる言葉で、わかることを確認し、
関わることです。
ですから、法律だけ伝えたのでは、
意味をなしません。

また、過去ばかりに目を向けず、
これからを考えられる育成としましょう。

何か資料を使うにしても、
あなたの言葉でしゃべりましょう。
受け売りでは効果がありません。

もし受け売りなのであれば、
その方に人材育成を
頼んだ方がいいと思います。

でも、何かを見せて、
感想を書かせてという、
方法は、育成になりにくいと思いますよ。

また、だらだらとだったり、
取ってつけたような育成は
効果的ではありません。

そして、トップダウンだけの育成も
効果がありません。

その人が、その時を真摯に振り返り、
正直な気持ちで、
反省し、
二度と起こさないと心から思えるような、
人材育成にしていただきたいのです。

そして、願わくば、行動障害の方に対しての
スキル研修も合わせて行って頂きたいものです。

もちろん、自分を助けるためではありません。
あなたのプライドのためでもありません。

利用者と職員を守るためです。

虐待は、行動障害の人に対して
支援中に行われることが
多くあるのです。
ということは、誰でも起こす可能性があります。
ですから、たまたまその職員が
やってしまったということもあります。
でも、そこで見逃していると、
常習化することにもつながります。

こういったシーンを念頭に、
あなたは、
誰でも起こしてしまう
可能性のあったことと認識し、
その職員の変化を呼び起こさなければなりません。

管理職は日頃から何をするべきなのか?

そんなことを考えつつ、
虐待ゼロに向けて、
行動していきましょう。

さあ、あなたの出番です!

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