知的障害:お金を使いすぎる時の支援



今あるお金をみんな使いたがりますよね。

Aがやりたい。
Bが食べたい。
Cを買いたい。

そんな言い回しで、
今あるお金をどう使おうかと、
相談を受けることがあります。

1個1個に使いたいのはわかるけど、
それを全部は無理な時、
何かをはぶいたり、
減らしたり、
後回しにしたり、
そういうことが、
難しいようです。

頭抱えて、
悩んでも答えは出てこないので、
○○を我慢できるかどうかを
問うことになります。

でも、それは外せない!
どっちが重要か選べない!

お金って有限ですから、
その中で、
やりくりというのも必要なのです。

そのために選ぶこと。
どっちも好きだけど、
一つにすること。
この練習は、
子供のころからするべきだと思います。

親のお金があるからと買い与えていると、
あとで一人になった時に、
困るのはご本人です。

どっちもダメ!は、しません。
できるだけ、ご自身の好きに
使いたいだろうなと思いますから。

ですから、そのためにも働こう!とか、
コンビニよりスーパーで買おう!とか、
いつもよりは安いものをかおう!とか、
後回しにしようとか・・・

いろいろな、お金を使う技や
お金を使わない技もお教えします。

つまりは知恵です。

こんなやり方にしたら、
うまくいく!というのも同時進行。

だめ!と制限するだけではなく、
うまく使いこなすため
うまくやりくりするため、
絶対に支援が必要なのです。

Aは今我慢しても、工賃入ったらできるよ。
Bは、食べたいかもしれないけど、
それと他のものとどっちが優先にしたい?
Cを買いたいかもしれないけど、
今持っているもので代替えできない?

Aに行きたいなら、Bは我慢できる?
どうしても、Cを買いたいなら、
もうちょっと働かないとね。

などなどの知恵。
「だめ」ではなく工夫の提案です。

将来を見越すことが苦手ですし、
全体を把握することも苦手なので、
工夫のやり方を一緒に考える機会を
たくさん体験すると、
ご自分から、「○○は、やめるよ。生活が大事」など、
考えられるようになってきます。

やはり、知的障害がある方は経験が大事なのです。

支援者が、勝手に組み立てをするのではなく、
ご本人と工夫を話し合うことが
自立につながる支援になると思います。