職員が年休を取ってはいけませんか?



知的障害がある人の施設で勤務をしていると
もともと余裕がある人員配置ではなく、
ぎりぎりの人数で勤務をしますから、
足りないと感じることも多くあると思います。

でも、これが現実。

一般企業の方には、
わかりにくいかもしれませんが、
職員は何人いても、
その人数でのMAXの仕事をするわけです。

例えば昼休みは、自分の食事も食べますが、
同時に食事介助もあり、
食事が終われば、トイレ介助や歯磨き介助。
さらには利用者の皆さんと昼休みも過ごして、
休めません。
アクシデントも発生しやすいですから、
損な部分にも支援を入れます。

昔は、自分自身のトイレも
忘れることさえありました。
気づいたら夕方。
トイレ介助で何度もトイレに入っているのに(笑)

食事の食べるスピードだって、
ものすごく速いのは、
それこそ、時間との戦いで、
介助が必要な人の口に食事を運ぶついでに、
自分の食事をするようなものなのです。

だから、自分の食事は、
素早く終わりにしないと、
いけないと思っていました。
味わいながらなんて、後回し!
口に入るだけでも御の字!
そんな感じです。

年休だって、他の人の仕事を考えれば、
病院に行くくらいだったり、
しかも、時間年休で病院の後に、
また職場に行ったり、
そんなことは当たり前の世界なのです。

いや、当たり前だと思っていました。
過去の話です。

今はそうは思っていません。

なぜなら、私たち施設の職員は、
目の前の利用者と過ごしていて、
こうしなければだめだという鎖のようなものを
知らず知らずのうちに背負っている場合も多いからです。

例えば、「職員数が少ないから休めない」となります。
だから、昼休みは、利用者についているのが当たり前で、
職員は、昼休みをすることなんかできないと考えるわけです。

これは一例ですが、
常に、「これだけの人数がいないとできない」と
思い込んでいます。

その人数が適正かどうかの検証をしたわけではなく、
今いる職員の頭数で考える思考のパターンとなっています。

だから、いつも最大級の人数で配置してしまう事になり、
その人数で配置してしまうからこそ、
自分が休んだらどうなるだろうという考え方になり、
自分自身が年休を取ることさえ、難しくなるわけです。

すべている人で動くことが、
本当に適正人数かどうかなのです。
もちろん、労働者としてみた場合です。

職員は、MAXで40日の年休を取ることができます。
まあ、半分は使わないと捨てることになりますから、
20日の年休は、取りたいものです。

例えば、支援職員が10名の施設だとしましょう。
稼働日が、240日だとして、
10名ですから延べ2400となります。
そこから、年休20日を10人分を引きますと、
2200になります。
2200を240日で割ると・・・

計算してみると驚きますよね。
1日9人でやるということなのです。
もちろん、9人が常に
利用者といっしょにいるわけではありません。
事務仕事も支援のうちです。
そういう仕事も充分に時間を取りたいところです。

この計算で、職員体制を考えてください。

となると、1日10人で支援するのではなく、
1日9人でする支援の方法を考えればよいのです。
そうすれば、年休も取れるし、
昼休みは、利用者支援をしない職員が出ても大丈夫。
順番に休みを取ればいいのです。

計画的に月に1回ずつ年休を取り合うなどしても、
充分にあまります。

だから、逆転の発想で、
職員体制を決めていけば、
いいのではないかと思っています。

MAX人数でことを決めないことです。
職員が休みを取るべきと思って、
組み立てることです。

そして、
やるべきと考えていた支援についても
年休分を減らしてできるものにしていきましょう。
発想を変えることです。

年休を取りましょうよ!
リフレッシュしましょう!
職員は労働者としての自分たちのことも考えましょう。