会議のルールを決める



知的障害がある人を支援するために、
職員会議は重要であるにもかかわらず、
どうもその内容が、
うまく行かないと思われることがあるため、
決まるものが決まらなかったり、
決まったはずなのに、
いざ実施しようとすると、
何をすれば良いかがわからなかったりして、
会議の効果が出ていない事業所が多く見受けられます。

なかには、
これがきっかけで、
職員同士の仲たがいに見られるような、
人間関係の不具合にもなるようなことさえ
起きているのは事実です。

せっかく意見を言っても
それが否定されるなど、
特に新人職員にとっては、
それなら、先輩たちでやればよいではないかと
思ってしまうほど、
会議の運営に
問題があるようです。

そこで、会議をするときには、
会議のルールを決めてから
始めることをお勧めしています。

会議のルールが
できていないと、
その人その人の解釈や、
思った瞬間の言葉によって、
意見も出なくなったり、
会議への不満となりやすいのです。

そして、今、不満が出ているのであれば、
「どうすればより良い会議ができるか?」と
考えた時に、
今までとは違うやり方を
考えるべきなのです。

となれば、
ルールを決め、
とりあえずそのルールでやってみて、
もし不具合があるのであれば、
また変えるという方式はいかがでしょう。

では、変えるためのたたき台として、
私が考えているルールがありますので、
それを、皆さんで話し合ってみてください。
その話し合い方も書いておきますね。

【たたき台としてのルール】
1.出た意見は否定しない
でてくる意見にジャッジをしたがる人がいます。
でも、ここで、ジャッジをするから
意見が出なくなるのです。
ジャッジは不要です。
否定するべきではありません。

2.意見は同等である
どんな人の意見も同等にします。
施設長・役付き・一般職・パート・専門職・アルバイトなどなど、
立場が違うから出てくる意見は
違うものだと言うことと、
それだから良いのだということです。
また、男性の支援課題だから男性の職員だけではなく、
女性だからこそ気づく視点もありますので、
性差なく意見を聞きましょう。

3.正解は利用者が決める
このジャッジは、
利用者が決めるものであるとしましょう。
ですから、皆さんの意見の中で、
多数決になるかもしれませんが、
最終的には利用者に判断して
いただくことだという解釈を持ちます。

4.利用者の気持ちになって考える
利用者だったらどう思うだろう?と
想像力を働かせましょう。
彼らが嫌なことは避けるべきですし、
彼らにとってより良いものという
視点を持ちましょう。

5.時間を決める
この会議の終わりの時間を決めましょう。
もし終わらなかったら、
いつ決めるのか、
という点まできめてから
会議をしましょう。

6.言いたいことが言える
意見を言うのは、
他の職員への批判と
捉えてはいけません。
より良い支援を展開するために、
利用者を思いつつ意見を言います。
ですから、言いたいことは
利用者を想い言っていることと判断することです。

7.何を話し合うのかを決める
何を話し合うのか、
どこまできめるのかを
先に話し合っておくことです。
話さない出始めるので
なんとなく決まったような感覚になり、
あとで実施する時に
何も決めていなかったと
感じてしまいます。
何を決める会議なのかを明確にしましょう。
できれば、会議の前に提示すべきです。

(事後)8、やってだめなら変えることが出来る
会議で決まったことをやってみて、
無理だったり、利用者にとって良くない場合は、
この会議で決まったことは、
不正解だったという判断にもなります。
その場合は、
やることを変えていくことができます。

以上書いたことを皆さんのたたき台にしてください。
そのうえで、皆さんの会議のルールを決めておきましょう!
あくまでもたたき台ですので、変更もOKです。

【ルールの決める】
ルールを決めるとは、
どういうことが大切なことだと
イメージができてきたと思います。

公平な会議であり、
利用者のためになる会議であり、
実行に移せるものが決まる会議であり、
その決定に職員が困らない会議であり、
ストレスのない会議であるべきです。
そのためのルールを作ることなのです。

会議の方法も決めていきましょう、
どういう方法で決めるのかも話し合い、
皆さんが納得するものを
お作りいただきたいと思います。

そのうえで、できたルールを
会議の場で使っていきましょう。

今以上に意味のある会議にしていきましょう!

以前書いた30個ワークをするためのブログも参考にしてください。
【保存版】原因・支援方法を考えるための30個ワーク