言葉にすることで変わる行動



言葉は、出すことが大事だと思っています。

でも、出さないほうが良い言葉もあります。

思うだけよりも、
言葉にするほうが、
感情が現れるからです。
表情にも、
言葉のトーンにも。

荒々しい言葉を放てば、
あなたの感情も荒々しくなります。
そして、周りにも影響をします。

楽しそうな言葉を放てば、
表情はにこやかになります。
そして、周りの空気も暖かな感情になります。

ですから、
その場面にいるあなたが、
どんな言葉を発するのか、
そして、どんな感情を伴うのか、
それによって、
どんな言い回しになるのか、
あなた次第ではあるのですが、
実は、コントロールもできるのです。

事態を受け止めた時、
あなたは、
どんな言葉にするのか?
どんな感情にするのか?

そこから、あなたの方向性は決まるのです。

そして、周りの人の方向性も、
そちら方向に行くのです。
信用されていればいるほど、
その言葉には力があります。

わからないと思うと、わからないままです。
できないと思うと、できないままです。
むずかしいと思うと、難しいままです。

できる!って思うと、できる方法が考えられます。
やってみよう!って思うと始められるのです。

それを言葉にすると、
自分の中にも深くはいります。
行動スイッチにもなれば、抑止スイッチにもなります。

周りの人に聞こえます。
すると、周りの人が、
同様に思ってしまう可能性が大きいのです。

たとえば、
知的障害がある人の支援をしている際にも
誰がどのような言葉を放つかによって、
その職員集団の方向性は、
決まります。

特に、部下を持つ人や
リーダー格の先輩が放つ言葉には、
力があることを忘れてはなりません。

あなたが、
むずかしいと思うのは良いのですが、
それを言葉にしてしまうと、
周りで聞いている部下や後輩が、
あなたと同じように考え、
行動を起こさなくなる可能性があるということです。

もっとわかりやすくいうと、
先輩が、
「難しいなぁ」と言葉にした時点で、
後輩は、
「先輩が難しいなら、自分にはできるはずがない」
と思ってしまうのです。

逆に、
どんなに難しいと考えても、
言葉として、
「やってみようか。やってみたら結果が出るでしょ」
と、言ったなら、
後輩も
「先輩が言うならやってみようか。やれるかもしれない」
と思います。

このように、
同じ状況でも、
言葉にする内容が変われば、
行動も変わり、
違う効果が表れるのです。

言葉は、
やっぱり力を持つものなのです。

あなたが、
その状況を捉え、
プラス方向に働く言葉にするのか、
マイナス方向に働く言葉にするのか。

それは、
行動のスイッチにもなりますし、
抑止のスイッチにもなります。

言葉を
あなたの力と捉え、
支援にあたってみてください。

抑止スイッチとしてよりも、
行動スイッチとしての言葉を
意識してみてください。

よりよい支援力が手に入るはずです。