アクシデント発生!施設長は動くなかれ



地震をはじめ、
利用者の行方不明や
利用者のけが、
ノロウイルスなどの感染症・・・

施設の中でそういったアクシデントは、
つきものです。

その時に、
施設長は、
どうするべきなのか?

よくあるパターンは、
施設長が動き回ってしまうことです。

アクシデントの際には、
人手が足りなくなり、
現場も右往左往しますから、
その一員となって、
動きたくなる気持ちはよくわかります。

でも、そういう時だからこそ、
施設長は自分の席に座るなど、
居場所を一定にして、
他の職員に指示命令・報告・相談の
機能を果たすべきなのです。

アクシデントというだけで
現場が混乱しやすい状況下です。
あなたが、あっちこっちに動いてしまうことで、
あなたに指示命令を仰ぎたい、
報告・相談をしたい職員が
あなたを探すことになります。

急を要するときに、
あなたがその瞬間にいない状況は、
新たな現場の混乱を作り出します。

あなたは、直接状況を収集せず、
部下に情報を収集させ、
その情報をもとに、
安全の確保や、人命の救助などを
指揮する役割があります。

自分が最前線で動き回っていては、
他の場所で不具合が生じたときの
対応が遅れます。

だから、あなたがまず1カ所に
とどまるべきなのです。
もちろん、それが、
アクシデント発生現場の
近くでも構いません。
そこで指揮を取ればよいのですから。

要するに、
渦中に入り込みすぎないことです。
あなたは全体状況の判断をする役割です。

だからこそ、
他の職員全員が、
あなたと話したい時に
話せる状況を作っておくべきなのです。

自分が動いた方が
早くことは済むという
気持ちはわかります。

だからこそ、あなたは日頃から、
自分自身の指揮スキルを磨くべきです。

現場を見に行くことは大事ですが、
あなたが全ての現場を見に行かなければ、
情報が入ってこないようでは、
こういうアクシデントの際に
職員が育っていないことになります。

アクシデントに対応するために日頃から、
職員に指示命令・報告・相談の手順を
覚えていただくようにすることです。

その中で、あなたの部下である職員が、
あなたに必要な情報を伝えたり相談をし、
あなたはその情報に従って、
指示命令をするスキルを高めてください。
そのためにも決断力も高める必要がありますね。
迷いやすい施設長は、特にこのスキルが必要です。

場所の話をしましたが、
その他としては、
超具体的な指示に心がけてください。
超具体的です。
こういう時は、いつもの職員の力が
発揮できないこともあります。
半ば職員もパニック状況に
なっていることがあるからです。

ですから、あなたが
超具体的な指示をすることです。

あいまいさや、みんなで考えて…と言うことではなく、
5W1Hをもとに、
いつだれがどのようにしていくのか。
それが何時までか。
できなかったらどうするか。
など、超具体的です。

そして、いったん始めたことが
全員に伝わることも大事です。

また、途中方針が変更になったら、
それも、皆さんに伝わるようにすることです。

指示命令
報告
相談

この繰り返しで、
アクシデントを
乗り切りましょう。

アクシデントは、
絶対に置きます。

起きちゃ困る。
できるだけ起きないようにしてほしいと、
願っているだけでは、ことは解決しません。

起きた時を想定して、
日頃から、
あなたを中心に、
アクシデントがあってもうろたえない
組織に作り上げておきましょう。