小さい頃の食育が生活習慣病を減らす



10代までのお子さんを持つ
親御さんを中心として、
お話ししたいと思います。

私は、ほとんど
成人の方の支援をしております。
関わった施設・事業所では、
100%大人の方を支援しているので、
お話しするのですが、
あなたのお子さんが
大人になった時を
想像してお読みください。

簡単に言いますと、
野菜好き、
魚好きのお子さんを育てて欲しいのです。
脂分、塩分を控えて欲しいのです。

子供のころは、
学校に行き、
体育の授業もあり、
走り回ったりする機会も多く、
たくさん食べても
そんなに気にならない状態だったと思うのですが、
施設に入ったとたん、
運動量が減っていきます。

すると、
どうしても、体重が増えていくことになるのは、
良くお分かりの所だと思います。

でもそれだけではないのです。
肥満、隠れ肥満(高コレステロール値)、
高脂血症、高血圧など生活習慣病の数々が現れます。

私の近くの知的障害の方々の
一人暮らしや一人で外出する際、
そして、ヘルパーさんとのお出かけも、
脂分の多さが非常に気になっています。

お料理するより、揚げ物三昧。
そんな生活をしている人は、多くいます。

また、精神的だったり、高齢になることで
お料理するのも大変といった場合に
コンビニを使う人も非常に多いのです。

コンビニでは、おいしくするために
おにぎりにも脂分を含んでいたり、
様々な添加物を多く含んでいますので、
毎日食べていることは、
身体には、あまりよくないと思うのです。

ファストフードの食品も
かびないような保存料満載です。
カップラーメンは、
脂分も塩分も多いです。
もちろん、汁は全部飲みほす方は
多くいらっしゃいます。

大人になると、
そういった食生活になっていく
可能性が高いのです。

さて、人の味覚や食生活の習慣は、
子供のころの記憶が残っています。
好き嫌いも子供のころにできたものでしょう。
もちろん、食べず嫌いで、
大人になってから思考が変わる場合もあります。

子供のころから、
健康的な食事に
気をつけていると、
それがその子の正しい食生活になり、
大人になって一人で食事をとするシーンでも
親御さんに教えられた食事が
中心となりうるのです。

たとえば、簡単な例としては、
ラーメンの汁を
飲み干すか飲み干さないかを
見ても明らかです。

「たまにはいい」ということが
きかない人も多く、
飲み干すのが当たり前になってしまうと、
相当量の塩分となります。

こんなイメージで
食事を考えていただくときに、
基本はやはり、
親御さんにお願いしたい部分なのです。

ちょっとくらい大丈夫だろうと
思われるかもしれませんが、
彼らは、今日はこうして、明日は違うことをして、
ということができにくい人たちです。

ですから、そのお子さんによるとは思いますが、
残ったラーメンの汁は、
飲まないなどの約束をした方が、
将来のためであることは間違いありません。

さらに、野菜や魚中心が健康に良いのは、
もう私が話すところではありませんね。
ご存じの通りです。

その際、ドレッシングなどを
たくさんかけすぎるのは、
結局油をとることになります。
気を付けなければなりません。
具体的にこれくらいと教えたほうがよさそうですね。

そして、卵の食べすぎなども
コレステロール値に関わりを持っています。
おいしいからと1回に4個くらい
簡単に食べてしまいます。

そういうところも、
小さいころからの食生活だけでは
済まない部分ではありますが、
小さいころから
食生活の意味を教えていただけると、
子供心に「卵は1日○個まで」が、
その子の常識になります。

それから、お菓子を一袋食べてしまう、
などのことも問題化します。
必ず残すような食べ方を身につけていただくと、
その食べ方が大人になっても続く事でしょう。

そういう時は、
全部食べてしまってから、
教えたり注意するのでは効果がありません。
最初からルール化してみてください。
半分残すとか、
最初から食べる量だけお皿に出すなどです。

かわいそうだから食べさせる
という気持ちの親御さんは昔から多く、
そのことで、病気になっている
お子さん方は、非常に多いのです。
だから、食べられないことが
かわいそうと思わないでください。
病気になってからの方がたいへんなのです。

小さなときから、
だめ!という禁止ではなく、
身体にとっての意味を教えつつ、
食べ方も教えていただきたいのです。
つまりは、食育をお願いできればと思います。

大人になると、
どうしても精神薬も増えていきます。
そのうえで、様々な持病のために
薬を飲むことになる方が本当に多いのです。
特に糖尿病と高血圧。
そこから、次の病気の予備軍を作り出します。
まさしく生活習慣病です。

食事と食育。

ぜひ、大人になった時を想定して、
小さいころから、
意識を持って取り組みましょう。