週5日 通わなければいけないですか?



通所施設には形があって、
就労継続とか、生活介護とか、
そういうことの意味を
分かっている利用者の方が少ないと思うのです。

法律が変わる前からその施設にいたり、
支援者から、
ここに行くように言われたので
行っているとか、
仕事ができそうなレベルだから、
就労系に行くように言われたり・・・
ご本人が、どう思っているのかを
確認できていない場合もありますね。

さて、そんな中で、
今所属している施設を週5日利用できなくなる
利用者がいます。
その場合、「何で5日通えないのか?」と、
思うのは職員です。

なぜなら、もともと通っていた人ですし、
週5日通うのが施設だと思っているからです。

もっと違う言い方をするなら、
知的障害がある人は、
週5日施設に通わなければいけないと
考えている職員もいるでしょう。

でも、その利用者は、
週5日通うことを当たり前とも思っていなければ、
その施設に通う意味も分かっていない可能性もあるのです。

家にいても困ってないし、
やることはあるし、
なんで、そこまでして
行く必要があるのかわからない。

他施設に行きたいわけでもないし、
かといって、週5日、
今いる施設に通いたいわけでもないのに、
ここが合わないのなら、
どこか、もっといいところに行った方が
いいと思い込むのは、職員です。

週5日通うのがニーズだと勘違いしてしまうと、
他施設を紹介し、
ご本人にもここの方があっているからという
くだりになってしまうでしょう。
これは、追い出すための方策としか思えません。

週5日通うことはニーズじゃないとしたら?
今の状態に何も困っていないとしたら?

そう考えることもしてほしいのです。
週5日通うことが自立ではないのです。
その方の自立は、どういう形なのかを
もっと探ってみたり、
ご本人と確認をしてみませんか?

利用者の方が何で週5日通っていないのか、
ご本人の言葉で語っていただくようにしましょう。

それができるために、
週5日来ていない利用者の方と
もっとお話ができるようにしてほしいものです。
こちらからどんどんしゃべるのではなく、
ゆっくり会話を引き出して、
本当に思っていることを、
職員の誘導ではなく、
ご本人の言葉として引き出しましょう。
語れないのであれば、
支援者は様々な方向から考えてください。

利用者が施設の形に合わせるというより、
ご本人に施設が合わせるような視点を持ちましょう。

○○べきだ論は、知的障害がある方には
不利な展開ですから、
支援者が思考を柔らかくすることですし、
他の利用者と比べることでもありません。

休みがちと解釈されますが、
休みがちなのではないのです。
利用をする日数が他者と違うだけなのです。

このように利用しなかった利用者は、
また支援者の言葉によって、
違う施設に行くことにもなってしまったら、
それは本末転倒です。

「毎日施設に通わない=今の施設があっていない」と
解釈してしまうこと自体、
間違いかもしれないのです。

サービス自体があっていないのではなく、
週5日のニーズがない人もいるのです。
そこを間違ってとらえてはなりません。

ほんとうに、週5日、通わなければいけないですか?

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