言いたいことは、口頭でなくてもよい



知的障害がある人が、
自分自身の意見や
質問や
決めたことなどを
出す時に、
言葉で言える人もいますが、
自分の思ったような出し方が
できない人もいます。

その際、
どんな方法を使ったら、
自分の言いたいことが言えるのか?

そのような話をご本人と
したことがありますか?

知的障害がある人は、
和気あいあいとしていて、
誰とでも
気軽に話ができる人ばかりでは
ないのです。

もちろん、そういう人は
多くいらっしゃいます。

実は、何を話そうかと、
家で決めてくる人もいます。

意を決して、
職員に話しているなあと
思うことがあるのです。

家でなにか、伝えなければ!と
思ったからでしょう。

このように、
簡単に人とは話せない人もいるのです。

メールの人もいます。

みんながいる前で、
聞きたいことが聞けなかったり、
イライラしていることを
言いたかったりして、
何が言いやすいか聞きましたら、
「メール」とのことでした。

携帯を取り出し、
メールを施設あて送り、
そこに返信をする。

そんなやりとりで、
こころの安定を図る人がいます。

また、メモ用紙という人もいます。

その場で書いて、
職員に渡すという方法なので、
お返事も、
口頭の場合もありますが、
そのまま紙に書いて話す場合もあります。

中には、電話だけは、話す人もいますね。
対面では、絶対に離さない人です。

このように、
人によっては、
会話の方法が、
直接対面での口頭だけではなく、
他の方法を使ったほうが、
言いやすかったりするということのようです。

ここには、
他の利用者の存在を
気にすることもあるようです。

他者がいるところで、
自分自身の話ができにくい人は、
全てが口頭では、
気おくれするのか、
ドキドキするのか、
何らかの不安を抱え、
言葉にできないこともあるようです。

どんな方法で話をしていくか、
彼らに選んでいただく事もまた、
関わりができるための
重要なアイテムになるのです。

中には、日常会話は自分からできても、
内容によって、
そのような媒体を使う人もいます。

決して、
自分から何も話さないという
人ばかりではないのです。

もちろん、
日頃から無口な人もいますし、
職員から話かけなければ、
言葉を出さない人もいます。

彼ら自身で、
その方法を見つけられる人もいますが、
そこに気づかず、
我慢をしている場合も非常に多く、
そのために、
ストレスを抱えることにもなりかねません。

話をしないからといって、
何も感じていない訳ではありませんし、
話をしないから、
引き出さなくてよい訳でもありません。

かといって公衆の面前では、
何か話しても本当に話したいことが
出てこないこともあるでしょう。

私たち支援者は、
口頭による会話に頼りがちですが、
そうではない方法もまた、
支援ツールとして引き出しに入れておき、
ご本人と話し合いつつ、
その方法を使って会話をすることに
なれていただき、
不安を取り除いたりするように
していきましょう。

職員は、
意見の表出を目的として、
方法にこだわってはいけません。
頭を柔らかく、
利用者本位でいきましょう!

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