知的障害がある人と
接しているときに良くある感情。
「何でできないんだろう?」
「何で」といわれても、
当のご本人も、
それはわからないでしょう。
でも、
投げ捨てるように、
「なんでできないの?」
といってしまう支援者がいます。
この言葉は、
どんな感情のもとで、
言い放ってしまうのか?
例えば、
自分がしている支援が、
うまく行かない時です。
うまく行かない理由を、
彼らになすりつけるように、
言い放つ。
そして、さまざまな、
外的ストレスに
対応できなかった時もありそうです。
「(私はがんばって支援を
しているのに)
なんでできないの?」
という意味なのでしょうね。
この支援の主体は誰か?
彼らの障害は何か?
このふたつの質問の答えが、
自分の中で抜け落ちた時、
あなたは、その矛先を、
彼らに向けてしまう可能性があります。
こう考えてしまう瞬間は、
けっこう多くの人が感じていると思います。
だからこそ、
そう思った瞬間に
別な質問を
自分にしてみることです。
「彼らは、ここに障害があるのではないか?」
「自分ができることはなんだろうか?」
「何を支援したら、できるのか?」
そんな自問自答。
彼らは、できないのではなく、
支援がないために
できるチャンスを
もらえていないのかもしれないのです。
さて、
私たち支援者は、
「何でできないの?」という言葉を、
自分の体の中から排出するために、
たとえば、
思ってしまった瞬間に、
違う質問をし直すくせをつけることも
良いのではないでしょうか?
長い間、間違った思いを
続けた自分を変えるための一歩として、
何をすれば、自分が変わるでしょうか?
「なんでできないの?」
と思わない自分になるために、
自分マネジメントですね。
自分自身と向き合いましょう。
彼らにその言葉を言い放ったしても、
彼らは、あなたの思うような
彼らにはなりません。
あなたの支援で変わる。
その基本に立ち返りましょう。
そして、
自分がその支援現場の
主人公になるようなことを省き、
あなたの何らかのストレスを省ける
自分もまた、創っていくことです。
では、何をするか?
自分は何ができるか?
自分自身に質問をしていきましょう。
そして、できるだけ早い時期に、
「何でできないの?」という言葉を
自分の辞書から省ける自分になりましょう。