ずぼらでもできるやり方でヒヤリハットを減らそう



ヒヤリハットがあると、
誰がやったのか、
なんでこんなことになったのか、
他の人は気づかなかったのか、
ちゃんとやれないのか、などなど、
どうも、
相手を批判したくなるようなことに
なりかねません。

そして、今度、
自分がしようものなら、
きっと誰かにいろいろ言われるだろうからと、
隠したがる気持ちにもなりかねません。

ヒヤリハットは、
何のために報告をしあうのか、
目的が後回しになり、
職員同士の人間関係にも
影響があるようになってしまうと、
これをやっている意味は、
なくなってしまう可能性もあります。

あなたの事業所では、いかがでしょうか?

工業系の職場では、
品質管理という考え方があり、
ヒヤリハットをきっかけに、
不良品を減らしたり、
事故を減らそうという考え方があり、
さらにはヒヤリハットにつながらないような、
工程分析などをしていっていますが、
そのような方法を
あとから、
福祉にも取り入れたのです。

その中で
自分たちがしているサービスの
より良い品質を目指していくものですが、
ヒヤリハットが起きた時に、
誰がやったなどと言うのは、
ものすごく重要なことではないのです。

やったのは事業所の職員ですし、
その人がしなかったら、
他の人が利用者に関わるでしょうから、
別な人がした可能性も高いのです。

だから、
やってしまった人は、
その気付きをみんなに与えてくれた
と思えばいいのではないでしょうか?

さて、このヒヤリハットを
改善しようとして、
また間違いを犯す職員集団なのです。

まちがいをなくすために
用意周到してみたり、
チェック機能を
たくさん作ったり、
そんな、今まで以上の大変なことに
手間をかける集団があります。

結論を先に申しあげると、
そんな大それたことをすると、
長く続きません。

それどころか、
やろうとしていたことを、
できずに、
また罪のなすりつけが始まりそうです。

仕事というのは、
シンプルにしておくことと、
がんばらなくてもできるようにしておくことが
重要なのです。

ですから、
例えば、
何かが起きると、
毎日、○○を二重チェックするとか、
そういう無理難題を
自分たちに
かぶせようとすることは
やめてください。

できることや、
省いてよいことを
まず思い浮かべてください。

自分たちができないことを
しようとしているから、
事故につながりやすくなっている
可能性もあるのです。

たとえば、
変だと気づいたら、直しましょう。
という改善案などが出されるわけです。

気づく時間などないでしょう?

それくらい余裕なく働きづめのはずです。

なのに、気づくというひと手間を入れるのは、
なぜでしょうか?

もともと、ヒューマンエラーで
ヒヤリハットがあったにもかかわらず、
人の気づきで解決しようというのが
間違いです。
だからこそのシステムなのです。

人はミスを犯すものなのです。
その前提で、
方法を考えていただきたいのです。

ミスをした人を責めたてても
何も解決はしないですし、
しっかりやるとか、
注意深くやるといった類のことでも改善しません。

ですから、
言い方は悪いですが、
ずぼらな人がやってもできるくらいの
システムにするべきなのです。

めんどくさいなあ、
時間がかかるなぁ、
手間だなあと
思っている時点で事故は発生します。

もう一度、自分たちの周りを見直して、
自分たちの動きを
シンプルにすることです。

動線もシンプルにして、
利用者の皆さんの事故も
減らしたいところだと思います。

だからこそ、
事故が起きた時がチャンスなのです。
改善できるからです。

人同士が交差している動きはないですか?
送迎は左回りが多くないですか?
物の出し入れに、いろいろな扉を開けていませんか?
気づいたことを改善する仕組みはありますか?
利用者が気づいていただく仕組みはありますか?
物の位置は変わってばかりではありませんか?
床に物が散乱していませんか?

そんなことがあった場合、
どうやったら簡単に改善できるだろう?と
ポジティブ方向で、
ヒヤリハットの目的を見直し、
楽しく改善いたしましょう!

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