知的障害がある彼らは、
私たち支援者の話を
理解するのに、
それなりの難しさを
感じている人もいるようです。
私たちの話し方で、
解釈の度合いが違うので、
やはり気を付けて
いかなければならない部分ですね。
わからなくても
そのままやり過ごしている人も多く、
理解しないまま、
支援者に任せたままにして、
過ぎていってしまう事も多いので、
彼らにわかるように
お話をしていくポイントをつかんでおきましょう。
では、どんなことに
気をつければよいでしょうか?
8つの視点で書いてみました。
1.話ができる人は、何でも理解していると思ってはいけない
知的障害の彼らに会話ができると、
こちらから話す話が、
全てわかると思ってしまう
支援者もいるようです。
また、彼らは全部わかっている人だと
解釈している人もいますね。
確認もせずにです。
しかも、彼らは、わかっていなくても
「うん」など、返事をしてしまう人もいるのですが、
理解していないこともあります。
もちろん、理解している人ももちろんいますが、
理解していないかもしれないと思いつつ、
ていねいに説明をしていきましょう。
2.難しい言葉をやさしい言葉に変更する
世の中には難しい言葉がたくさんあります。
その言葉を使い過ぎないことです。
使ったなら、解釈を付け加えられるようにしたり、
わからなかったら質問する機会を設けましょう。
特に難しいのは、
外国語(カタカナ語)
法律用語
業界用語
丁寧語(尊敬語・謙譲語)
などです。
3.ゆっくり話す
いつものスピードよりも遅く!を
イメージしながら
お話ししていきましょう。
わかる話もスピードが速くてわからないことに
つながらないようにしたいものです。
あえてゆっくり話す事も練習していきましょう。
4.あいまいな言葉を使わず、具体的に話す
指示語と呼ばれる
「あれ」「それ」などを
使い過ぎている場合も多くあるようです。
支援者は頭の中に、
「そのもの」が、映像としてあるのですが、
「そのもの」は見えません。
支援者の頭の中にあることを
具体的な言葉にしましょう。
また、数量や時間に関することもあいまいに表現してしまいがちです。
「ちょっと」
「たくさん」
「少なくして」
など、具体的な数量や、
何分という言い回しにしていきましょう。
5.できるだけ、文字・絵・写真などを併用する
言葉というものは、消えてなくなるものですから、
「見える化」していくことです。
そうすることで、
彼らにも
情報が留まりやすくなります。
文字・絵・写真などを併用することで、
理解の度合いを増やしていきましょう。
必要によっては、インターネットを見ながらや
アプリなども有効になっていきます。
6.表情に気を付ける
穏やかな表情や
にこやかな表情で話すほうが、
理解は深まります。
しかめっ面はよくありません。
彼らが理解しない場合などには、
怒り顔になって、話をしても逆効果です。
自分の表情が、
どのようになっているのかも
日頃から、
気を付けていきましょう。
7.確認をする
支援者の話の途中や終わってから、
わかっているのか、
わかっていないのかを
確認することです。
「わかった?」と聞けば、
「わかった」と答えるでしょう。
この問いかけ方は、よくありません。
何を支援者が話していたのかを
ご本人にお話ししていただきましょう。
お話しいただくことで、
どのあたりで、
わからなくなっているのかが
確認できますので、
確認の方法としては有効です。
8.集中できる環境を用意する
他のことが気になるような環境で
お話を聞くと言うことは
苦手な人もいます。
また、時間が長すぎると
わからなくなる人もいます。
このような環境も
理解を促す一つと思うことです。
話は、シンプルに、
そして、短めに、
話を聞く体制ができる場所にも
工夫をしてみましょう。
以上、8つの視点で書きましたが、
人によっては、
もっと違う配慮が、必要になる人たちです。
もし、私たち支援者が伝えようとしたことを
彼らがわからないという状態の時に、
「何でちゃんと聞いていないのか?」
などと怒り出す支援者もいますが、
それは間違いです。
伝える方が努力する部分です。
それは支援者だからです。
余談ですが、
彼らが伝え手の場合も、私たち支援者が、
聞く力をつけることです。
私たち支援者の
支援によって、
彼らは、理解もしますし、
意見も持てるようになります。
正しく選ぶことができたり
自分で決めることもできます。
私たちの支援で、
情報がより正しく
入っていくよう、
支援をしていきましょう!