防災訓練は、どんな視点でするべきか



以前、私が、
生活介護系の施設に異動になった時の
最初の防災訓練で、
非常にびっくりすることが起きました。

訓練の放送が入り、
近くの公園まで逃げる
という想定で、
3階にいた私は、
ヘルメットをかぶり、
階段を下りました。
その時、窓の外に、
利用者の皆さんが歩いているのが見えたのです。

しかも、4月のまだ寒い時期で、
皆さんきちんと上着を着ているわけです。
私が遅かったのではなく、
放送と同時くらいにヘルメットをかぶり、
降りているわけですから、
訓練が終わってから、
職員に状況を聞きました。

訓練が始まる時間がわかっているので、
上着を着て
靴も履きかえて、
活動もせずに、
待っていたようです。

しかも、いつもそうやっていたとのことでした。

この、訓練の意味を
職員はわかっていたのか?
わかっていながら、あえてやっていたのか?は、
今となっては定かではありませんが、
もちろん、その次から、
全く違う訓練になったのは、
当然のことです。

何のために訓練をするのか?

万が一の時に、
どんな行動をするのかを、
利用者の皆さんが慣れるためでありますが、
主としては職員の訓練です。

集団避難は、
どんな避難の支援が良いか、
課題が出たら改善し、
必要なことをつかみ、
物品・建物などの不具合も見つけ、
広域避難場所での課題も確認し…と、
いろいろな視点があるのです。

さて、この施設で、変更したのは、
訓練開始まで、普段通り活動をして過ごすこと、
冬寒いときなどは
上着を着せずに持って出ること、
靴は履き変えないで避難をすることの3点です。

そこから見えてくることがあるからです。

そして、まず、タイムを計りました。
1回目のタイムから、
徐々にタイムを短くすることを目標にしました。

そして、今以上になれるために、
月1回の訓練にしました。

さらに、広域避難場所では、整列することを
利用者にしていただきました。

もともと、整列ができない人たちでしたので、
どこかに行ってしまい、
マンツーマンで職員が着く状況が見られましたが、
非常時には、できるだけそういうことは
避けたいからです。

彼らにとって、整列するというのは、
思いのほか難しいことではありましたが、
慣れるものです。
段々にそこにいることが
できるようになりました。

自閉症の利用者がどんな動きになるかも、
急な訓練をすることで、職員がわかりました。
その時にパニックになるかもしれませんが、
だからやめるということではありません。

そういうことを職員が経験することで、
本当に逃げなければならない時の
支援方法が確立しますから、
訓練中も学びです。

それに、知的障害・自閉症の人は、
くりかえすことで、
理解することがあります。

ですから、防災訓練もなれていくわけです。

同じように、
訓練に力を入れていなかったと思われる
就労系施設でも
同じように整列に力を入れました。

こちらもやはりできるようになっていくのです。

そして東日本の震災の時も、
この訓練の成果がよく出ました。

大きく揺れ、物が動き出すことで、
怖くて泣きながらでも、
職員についてきてくれる。
そして、寒くても並んでいてくれる。
さらに、集団に話しかけたことも、
聞こうとしてくれました。

これだけ彼らがしてくれることで、
何十人もの利用者を
職員1~2名で把握ができます。
その他の職員はパニック対応や、
物品などの準備に走れます。

ですから、50人くらいを
生活介護系でも5人くらいで
把握ができる状態というのは理想ですね。
マンツーマン対応しなければならない人は
絶対にいますから。

話が飛びましたが、
こういった災害時に
力を発揮するものにするためにも、
集団を動かすスキルを身につけるためにも、
避難訓練は、災害を想定して、
するべきです。

まちがっても、
その時間をやり過ごす
ためのものではありません。

災害は、
やってくるものとして想定してください。
その時に、いかに集団の整然を保てるかも、
訓練次第です。

様々なことは訓練することで見えてきます。
見えてきたら、改善したり対処すればよいのです。

失敗は成功のもと。

まずは、通常活動中に、
訓練をすることから始めましょう。
そして、まず一つ、
課題を見つけ改善することです。

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