最高の支援は、手に入らない



親という立場の方から、
施設の職員への苦情が出ています。

「ちゃんと見てもらえていない」

言いたいことはわかります。
自分のお子さんに対して、
最高の支援をしてほしいのは
誰しも思うことです。

想いは、当然のことです。

「でも、うちの施設は無理よ!」

という方は多いでしょうね?
何で無理だと思いますか?

「いろいろな手がかかる利用者がいるし」

そうですか?

「職員忙しそうだし」

たしかにそう見えるのでしょうね。

「だから、うちの子には
ちゃんとやってもらえない」

なるほど~
そういう結論なんでしょうかね。

手のかかる利用者がいるというのは、
あっているようで、あっていません。

利用者には、それぞれ支援をするところがあり、
何に手がかかるかは、
親御さんにはわからないところです。
あなたのお子さんが「重度」でなくても、
別な支援が必要であれば、
「重度」の方よりも、
支援が入っているかもしれませんよ。

集団ですから、
そこは見えにくい部分でしょう。

また、忙しそうというのは
どんな印象なのでしょう?

支援現場にいないことがある。
そんなところでしょうか?

では、どういう状態だったら、
あなたがしてほしい
最高の支援になるのでしょうか?

いろいろお考えはおありでしょうけど、
現状では、
あなたの思い描く最高の支援は、
できないと断言しましょう。

なぜかというと、あなたご自身が、
職員に様々な仕事があることを
ご理解いただいていない
可能性があるからです。

目の前にいる職員は、
いつも支援現場にいてほしくても
いることができない理由があります。

施設職員は、
直接的に利用者のみなさんを
支援するだけではなく、
いろいろやることがあるからです。
これが間接支援にあたります。
事務仕事もここに入ります。

皆さんのお金をきちんと使っているか、
予定されている事業をしているか、
人権が配慮されているか、
虐待がないか、
地域福祉の推進、
行事の企画、
ケース会議、
もっとよりよい支援とは、
個別ニーズなどなど、
事業所として、
求められているものが多々あります。

もちろん、施設長は、
職員育成や
職員を労働者として
きちんと管理をしているか、
他事業所との連携などなど
するべき部分も多々あります。

つまり、あなたが思い描いている「職員像」と違い、
様々なことで時間を費やしているのです。
利用者の方と一緒にいることだけが、
仕事なのではないのです。

ところで、あなたの担当職員は、
いつも何時ごろまで残業をしているか、
ご存じですか?

それが、毎日のことだという施設も
非常に多いのです。
残業しなければ、
事務仕事が滞るような状態の施設も多いのです。
がんばっている施設ほど、
なぜか残業も多くなる傾向にあります。

私は、残業はするべきではないと
思っていますし、
残業しないとなれば、
支援中にも工夫をして事務仕事を
するべきだと話しています。
なぜなら、労働者だからです。

労働時間内に支援もして、
事務仕事もして、
会議もしてとするべきなのですが、
昼休みがない施設も
当たり前のように存在しています。

利用者の皆さんに
できるだけ接していたいという気持ちから、
事務仕事を残業でやりきる施設も
多いのですが、
労働者としては、
過酷になってしまいます。

はっきりしているのは、
ボランティアではないということ。
そして、福祉をやるのは
もうやめようと思って
離職していく人が多いこと。

これは、課題なのです。

いまさらですが、
あなたのお子さんを支援する職員が、
事務仕事で現場にいなくなることは
嫌でしょうね。
それだけ、支援現場にいつもいることが
当たり前のように
なっている状態だからです。

ですから、
あなたが思い描く
最高の支援は提供できません。
今の状態は異常な状態だからです。

それでも、親御さんたちが、
100の直接支援を望むのであれば、
職員は長続きしません。

だから、あなたが思い描く
最高の支援はできないのです。
これが現状です。

そこでお願いなのです。

あなたが思い描く最高の支援には、
ご理解が必要です。

支援現場の「裏」、
要するに、間接支援も含めた部分も
気にかけていただきたいのです。

そのうえで、
今思っている最高を100だとするなら、
もう少しランクを落とさざるを得ないのです。

70くらい、いや、もっと下と
思っているほうがよいと思います。

裏側を知れば、
100を望むべきでないことがわかると思います。
だから理想を落としていただきたいのです。

つまり、事務仕事なども含めて、
それを100として
考えていただきたいということなのです。

直接支援+間接支援(事務など)=100

しかもこの仕事を
労働時間内にするということです。
今、残業で乗り切っているのが今の状態なので、
残業をしないとなれば、
どれくらいのことしかできないかも
想像してください。

もし、引き続き、直接支援だけで
100をご要望であれば、
あなたの思い通りの支援は、
いくら望んでも手に入りません。

これは支援スキルとは
また違った部分なのです。

職員が頑張っていないのではありません。
がんばっているからこそ、
もっと良い支援をと
望んでいる職員も多いのですが、
そういう職員ほど、
直接支援も間接支援(事務仕事)も
ものすごく一生懸命です。

こういう労働条件の中で、
必死で働いている職員がいることを
ご理解いただきたいのです。

もちろん、施設側としても
改善しなければならないことも
たくさんあります。
そこは私もいろいろな施設に対して
働きかけをしているところです。

あなたご自身が
親としての最高の支援を希望しつつも、
同じ支援者としての職員の毎日の労働にも
興味を持っていただきたいと思います。

そう考えると、
今、あなたのお子さんの支援者の方がたは
最高レベルかもしれません。

最高の支援とは
どんな状態なのか?
もう一度、
一歩引いたところから施設全体を見て、
お考えいただければ
ありがたく思います。

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