説明責任「わかりましたか?」でよいのか?



個別支援計画にしろ、
運営規定にしろ、
どれくらいの知的障害・自閉症の人が、
内容をわかって、
OKをしているのでしょうか?

わからないところは、ないか?と、
職員側から聞きますが、
彼らは、どこまでを知りながら、
契約をしているのだろう?と思うのです。

個別支援計画や
運営規定の説明をしていて、
個別にお話をするときに、
どういうことかを
その人にわかるよう
話しているとは思いますけど、
わかったように、
うんうんとうなづく彼らですよね。

工賃規定のようなものには、
ものすごく密接なので、
理解の度合いが高いなぁとも思いますが、
それでさえも、
計算の式を説明した時に、
どれくらい理解しているのかは
定かではないのです。

職員が言っているのだから、
「そのことに従っておこう」とか、
「まあいいや」
ということなのだと思います。

ですから、職員から言われた通りで
OKっていう感覚はあるでしょうね。

理解しているとか、
納得しているとか、
信用しているとか、
そういうことではないような感じです。

これが、実は契約という行為であり、
ここに印鑑を押せば、
どうなるかと考えていないこともあります。
そのことを
彼らにわかるように
説明していない可能性があるからです。

そういう意味では、
私たち事業所は、
説明責任を
まだまだ果たしてはいないのです。

じゃあ、どのように説明すれば、
彼らの理解に到達するのでしょうか?

以前、ある方に、
継続契約の説明をしていた時に、
私が読みあげようとしていたのですが、
ご本人が読み始め、

「わかってますよ。
説明いらないですよ」
「これくらいのことは、
ちゃんと理解していますから」

ということがありました。

さらに、

「いちいち言わなくたって大丈夫ですよ」
「ここ(この施設)と契約しますよ」

など、そこに書いてあることを、
自ら全て読みました。
そして、理解したから
サインするよということだったのです。

軽度の方ですが、
これが本来の姿なのかもしれません。
自分のペースで読んで、
理解を深めていましたから。

私たちは、説明すると言いながら、
そこにある文字面を読み、
「わかりましたか?」
と聞き、
うんとうなづいてくれることを
期待しています。

ここで、私たちが言うべきことは、
「わからないところがどこですか?
もし、わからなかったら、
さらにわかりやすく説明しますよ」
と、一つ一つに区切りながら聞いて、
確認していくことなのかもしれません。

実は、わかってほしいから、
「わかりましたか?」と聞くのです。
それが私たちの心理だと思うのです。

わかっているのか、いないのか、
どこが難しいところなのか、
それを全体一括ではなく、
一つ一つに説明するべきでしょうし、
理解の度合いを確認するべきなのでしょうね。

「ここに書いてあることは、
どういうことか、
お話ししていただけますか?」
かもしれません。

私たちの言葉で、
全てを説明をして、
彼らが、OKしたからよいのではなくて、
彼らが、契約内容を、
ご自身の言葉で話しができたときに、
わかったということに
なるのかもしれません。

説明責任ということと、
どういう状態が、
彼らの理解なのかを
各事業所、考えておくべきだろうと
思っています。

いろいろな行事や作業なども含め、
説明をする際に、
支援者自身が慣れていくようにしたいところです。

相談支援事業所なども、
様々な説明をする際に
なれていかないといけませんね。

単に「はい」「わかりました」という言葉を
導き出すだけではなく、
ここに書いてあることの意味を、
ご本人に、説明していただき、
ご本人の言葉で話せる人には、
説明ができるよう、
目指したいところです。

また、「わからない」などが出てきたら、
再度説明をしていくという合図ですね。
試しに軽度の方からやってみてください。

どれだけの方が理解できていないかが、
事業所として把握できると思います。

彼らの理解が高まるように、
ていねいに説明していきましょう!

また、これは契約の時だけではありません。
活動時なども「彼らにわかりやすく」をもモットーに
説明の仕方を工夫していきましょう!

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