「いい子になる?」
「いい子になるから(ゆるして)ーーー!」
電車の中で、
女の子とお母さんの会話。
3歳くらいなのかな?
「いい子になる!」か・・・
「いい子」ってどういうことか、
わかっているのかな?
ふと、こんなことを思いました。
こういう、子どもにはわからなくなるような
言葉が多いのですが、
大人にとっては定型句です。
「いい加減にしなさい」
「わかってるの?」
「ちゃんとしなくちゃダメでしょ!」
「おとなしくしなさい」
「静かにして」
「あそばないの」
「邪魔になるでしょ」
「お母さん知らないよ」
「おいてくよ!」
などなど
次に出てくる言葉を、
彼ら子供は、すぐにはわからないから、
親が言っている意味を
必死で解釈しているのだけど、
その解釈が、
また親の思考のスピードに間に合わず、
「早くしなさい」
「わからないの?」
など、まくしたてられる結果になります。
親が、もう少し、
子供にわかりやすい言葉で
具体的に
話す事ができたら、
子供は、もっとわかりやすく
こうすればいいのかという理解をするでしょう。
さて、この子供に言う定型句だけではなく、
支援の世界にも定型句はあります。
「動かないの」
「じっとしてて」
「またやったの?」
「そうじゃなくてさ」
「ちょっとまってて」
「いっしょに行くよ!」
「ちょっと見せて」
などなど、
いろいろな言葉があります。
これらの定型句も、
もっと具体的で、
彼らにわかる言葉を意識して
話をしていけば、
もっと理解が進むわけです。
この、定型句の課題は、
誰もが使っているから、
正しい言葉だと
思われているところです。
もともと通じないのに、
なんだか、親や支援をやった気にさせる言葉で、
親として支援者として、
わかるでしょ?と言いたげな
言葉なのです。
立場の違いがある場合は、
子供や知的障害者が努力して、
親や支援者の言葉を理解するというより、
親や支援者が、
子供や知的障害者の理解力を
考え言葉を選ぶべきです。
先生、
お医者さん
などもそうですが、
相手の方が理解力がない訳ですから、
相手のわかる言葉で、
理解してもらえることを
自分の課題としてお話ししていきましょう。
余談ですが、
電車やバスの中で
よく子供が泣いている場面では、
親が言い放ち、わからずにまた怒られ、
その結果泣いているお子さんが
多いように見受けられます。
子供を怒ることで、
まわりに自分のせいではないと
アピールしているかのようです。
親は、発信する力を持っていますので、
子育てが大変といいますが、
子供は親の言葉がわからなくて
大変といいたいと思いますよ。
もちろん発信力がないので、
そんなことを言っている
子供を見たことはありませんけどね。
知的障害がある人も同じです。
支援が大変と支援者は言うでしょうけど、
知的障害がある人は、
支援者の言葉がわからなくて大変と
いいたいところだと思います。
もちろん発信力が弱いので、
なかなか言えないのでしょうね。
さあ、相手にわかる
言葉を工夫しましょう!