今日は私のことを少し。
知的障害者支援の仕事に就いて、
もう少しで33年目に突入します。
私は1983年3月からこの仕事をしています。
当時、就職が困難で、
仕方なく選んだ仕事です。
知的障害者の支援者になるつもりが
さらさらなかった私でも、
入職3日目にして、
この仕事を
一生の仕事にしようと思えたのですから、
仕事は、やる気とか、信念とか、
気持ちでやるものではないなと感じております。
福祉系の仕事であれば、
よかったのだと思っています。
自分のできる部分が活かされれば。
さて、入職して3日目くらいのことです。
私は、その時、何かをしました。
今となっては覚えていません。
そのことに対し、
利用者の方が「ありがとう」と
言ってくださったのです。
ほんのちょっとしたことが、
役立った感じ。
役立つというのは、うれしいことです。
この役立ったということが、
自分自身を、
この世界のとりこにしました。
楽しいことはたくさんありました。
でも、すべてが、
順風満帆のはずもなく、
「職場」という中で、
へこんだり、
裏切られたり、
大けがもしたり、
悪評叩かれたり、
まあ、いろいろなことはありましたが、
それらのことも
解決することが、
ある意味おもしろかったですね。
解決すれば、役立つという感覚がまた生まれます。
そうですね。
自分は人の役に立つことが好きです。
役立って喜んでいただけることが好き。
だから、「ありがとう」と言われて、
役だった感覚があり、
うれしかったのです。
さて、役立つためには、
相手に合わせることになります。
相手が何を欲しているのだろうか?
相手はどんなことで幸せを感じるのだろうか?
相手にわかる言葉ってどんな言葉だろう?
相手にここちよい支援ってどんな支援だろう?
次々と、
チャレンジして、
失敗して、
それでも、くじけず、
こうしたらどうだろう?
あんなふうにしたらどうだろう?
あの時うまくいった方法はどうだろう?
いやいや、もう一回最初から考えたほうがいいだろう?
と、まるで、実験のように、
自分に課題を作り、
彼ら一人一人に合う支援を探すため、
彼らの「障害」にチャレンジしていった私です。
ということは、
まず、自分自身を
変化をさせることに、
おもむきを置いたのかもしれません。
彼らが昨日よりも今日という日に、
ちょっとでもよい支援を入れたかった。
泣いている人であれば、
笑顔の日が多くなってほしかった。
自傷が多いのであれば、
自傷がない時間を多くできないかと考えた。
言葉が通じないのであれば、
通じる言葉を探した。
彼らの、昨日よりも今日という日に、
昨日以上の幸せを感じてもらえるように、
考えていきます。
私は勉強が好きではありません。
本で読んだ知識はあまりありません。
すべての先生は、
彼らであり、
彼らから学んで、
彼らから答をいただいて、
今があります。
私は、
33年前のあの日、
たしかに
「ありがとう」と言われました。
何かをしたのだと思います。
その何かは、
きっと彼に役立ったのでしょう。
お役に立つこと。
彼らを昨日よりも幸せにすること。
そのために、
自分という人間の持っているものを
最大限に活かして、
時に調合したり、時に省いたり、
支援内容を変化させて、
お役に立つことです。
最高の仕事!
私にとっては、です。
障害者支援は、
クリエイティブな仕事です。
100人いれば100通りの人生だからです。
そんな、私を
毎日チャレンジさせてくれる
彼らに感謝です!
今日も
そんなクリエイティブな仕事の楽しさを
手に入れることが、
この仕事の本質と気づいていただけるように、
支援者の皆さんに伝えていきたいと思います。
キーワードは、
「自分の変化でこの仕事の楽しさを手に入れる」
だと思います。
今日もすてきな支援ができますように!