病気になりにくい将来のための支援



知的障害者の方の中には、
大病を患ったり、
亡くなったりする方もいらっしゃいます。

ご自身の病気を
ご理解いただけていない方もいます。

自分がどういう状態かわからずに、
亡くなるということは、
とっても残念ですし、
支援の力で何とかならなかったかと
自分の無力さを
悔しく思うこともありました。

ですから、
今は、支援をするときに、
若くても、将来を見越した健康に関する支援を
するべきであると確信を持っています。

たとえば、まだ小さい時期には、
健康に無頓着ですよね?
その時期は、親がついているから大丈夫との
判断なのでしょうけど、
このまま大人になっていくときに、
その時に身につけたことは、
習慣化されてしまいます。

彼ら知的障害がある方が、
大人になっていく過程で、
子供のころに身についた生活パターンを脱するのは、
支援の工夫も必要ですし、
ましてや、ご自身だけでその生活から抜け出ることは、
非常に難しいことです。

ですから、子供のころの習慣は、
不健康になりやすい状況を
作っていくことにならないよう、
子供の将来を想像しながら子育てをいただきたいのです。

小さいお子さんの親御さんとしても、
大人になった時を想像しにくいとは思いますが、
かなりの確率で、
病気になっている方が多いのです。

一人で病院にかかっている方もいて、
お医者さんとのコミュニケーションが
うまくいかない方もいますので、
薬の状況も把握できないまま
飲む方もいます。

量もわからなかったり、
必要なのに飲み忘れてしまったりと
いうこともあります。

例えば、肝臓の薬を飲みながらお酒を飲んでいたり、
糖尿病の薬を飲みながら、
甘いお菓子から抜け出せなかったり…

入院したときのことも考えてください。
ひとりで病室に
いることを想像してください。
大変そうでしょ?
もちろん、実際、大変なんです。

ですから、健康であることが第一なのですが、
その健康であることというのは、
目に見えないために
ご本人には、わかりにくいことの一つです。

それに、今それをしたら、
すぐ悪影響が出ることではないため、
知的障害の方であれば、
今していることと病気は無関係と
思い込んでしまいますよね?

たとえば、肝臓を患っている人に
お酒を控えるように言っても
お酒を飲んだ瞬間に
肝臓がこれ以上に一気に痛みなどを伴って、
悪くなるわけではないので、
大丈夫だろうと思い込んでしまうのです。

さらに、何かを日常的にしているということは、
どういうリスクがあるかをご本人にも
学んでいただく機会は必要です。

それでも続けるのであれば、どうなるかも
わかりやすく説明していく必要があるでしょう。
そして、最後はご本人の決断が必要となってくるわけです。

ですから、病気になりにくい将来を作るのも
支援者次第ということです。

かといって、すべてが禁止!禁止!でもいけません。

少しは、OK!
でも、健康第一!
で、ご本人が理解・納得できる
支援を心がけましょう。

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