課題解決を始められない理由



自分に課題がある。
働いている事業所に課題がある。

何とかして変えたい。
でも、変えられない。

そう思う人は多くいらっしゃると思います。

いつも通りであれば、
何も変わりはありません。
ですから、課題を解決するためには、
何か、いつもと違うことを
しなければならないと思いますが、
そのきっかけさえも作れず、
今ある自分の状況を
なげき悲しみ、ストレスの日々を
送っている人もいらっしゃると思います。

何か課題があり、
変えたいと思う時、
どんな手順で、
するのか?

つまり、
改善の仕方は、
イメージできますか?

そして、
改善に向かう
自分の心の持ち方は、
イメージできますか?

改善の仕方は
なんとなくイメージができても、
それをするための、
こころの持ち方のイメージが
できないために、
改善の一歩も進めないのでは
ないでしょうか?

なぜか?

それは、
改善に向かうための
エネルギーが大きすぎるからです。

例えば、
今やっていることを
改善するとなると、
自分一人でできなければ、
仲間を募らなければならなかったり、
改善するためには、
お金や時間がかかったりもします。
でも、そこがクリアできれば、
意外と簡単なのかもしれません。

でも、
こころの方はというと、
この改善で、
うまく行かない場合を思い描いてしまったり、
改善するには、すごく大変だろうなあと思ったり、
そういう気持ちがのしかかってしまうと、
どうせうまく行かないと思い込んでしまい、
スタートにさえつけず、
改善にはいかないのです。

この場合は、改善を始めた先にある結果など、
わからないことに
先入観を持ってあれこれと悩まずに
なんでもよいですから、
はじめてみることです。

結果というのはあとからついてきますし、
改善もやっているうちにまた違うアイデアが出てきて、
さらにうまく行くこともあるので、
見切り発車でOKなのです。

さらに、もう一つ、
こちらの方が厄介なのですが、
意識していない状態ながら、
そこに留まったほうが良いと思ってしまう
「こころ」の持ちようがあります。

こうなってしまうと、
改善方法がわかっていたとしても、
あえて手を付けず、
今の場所にとどまる方向に行きます。

え?

そんなことない。

今とっても大変なのだから、
そこから脱したいと思ってる!

そんなふうに、
言われるかもしれませんが、
改善に向かわない人の中に、
愚痴だけを言っているような
こんな人がいるのです。

例えば、
「私はこんなにも大変な仕事を、
嫌だけどやっている。
お給料も少ないし、
つらいよ!」
と、毎日のように
愚痴を言うのです。

すると、あなたの知り合いの人が、
「すごいよね!がんばってるよね!」
「私にはできないよ」
「あなただからできるんだね」
などとほめてくれる。

例えば、
「ものすごく大変なのに、
上司は、何もやってくれないし、
もうやめちゃおうかなと思う」
といえば、
「上司が最低なんだよ!
あなたがやめることはないよ」
「ひどい職場だなあ」
「がんばって!応援するから!」
などと言われている人はいませんか?

自分以外の所に
改善するべきことの原因を位置づけ、
愚痴っていると、
それに反応する人たちの存在は、
あなたを大変な位置に置きながら輝かせる
味方のように見えてしまうです。

あなたが、ストレスがあると言い、
嘆き悲しむ時に、
応援団となってくれるので、
あなたは知らず知らずのうちに、
自分を悲劇の主人公にしていることと、
さらには、これから先も、
悲劇の主人公にしていないと、
友達が自分から離れてしまうと
思い込んでいるような場合があるのです。

あなたは、
改善しようとしていることに
着手しない方が、
あなたという人の存在が、
世の中に認められると
意識していないように見えつつ、
感触をつかんでいます。

だから、
この場にいたほうが良い。
つまり、
改善しない方が良いと思い込むのです。

改善のやり方がわかり、
改善が出来そうでも、
自分の立ち位置が邪魔をする例です。

これでは、
本気で改善したいのではなく、
改善したいといっているだけで、
改善には結びつきませんし、
結びつけようとも思っていないでしょう。

改善には、
やり方ではない、
大きな壁があり、
それは、まさしく自分の中にあります。

今の状況は、
人のせいといいつつ、
結局は、
自分自身が何もしないだけでは
ないでしょうか?

そういう人にとって、
自分という存在を認めてもらうには、
大変な状況を
残しておかなければなりません。

もちろん、
周りの人も社交辞令で
大変だね!といっているにもかかわらず、
自分がそのワナに入っているかもしれないのです。

本当に改善するには、
もちろん、
エネルギーが必要です。

簡単にいかないことを
承知の上で、
取り組まなければならないこともあることでしょう。

だからこそ、自分自身、取り組むか?取り組まないか?

自分自身に質問をしてみることです。

あなたは、どの立場にいたいと思っているのでしょうか?
改善することを着手する時に、
今の辛い状況から抜け出ることの
怖さもあるのでしょう。
だれからも、注目してもらえない状況が
できてしまう可能性もありますからね。

何のために
改善するのか?
改善すると手に入れられることは何か?
本当に改善するのか?

愚痴を言っていても状況は変わりません。

あなたの向かう先はどこですか?
このままで本当に良いのですか?
それとも、愚痴を言うことで輝ける場所にいますか?

さあ、自分の気持ちと向き合って、
何のために改善に向かうのか、
あらためて考えてみませんか?

今の状況にいることを認めている「お友達」は、
本当の協力者ではないかもしれませんよ。