障害者虐待:街で虐待を見つけた時



このお話は、
障害がある人に対してだけではなく、
小さなお子さんや
ホームレスなどの人に対して、
また、子供同士のいじめなどの
発見時に
知らない人に対してでも、
使えるのではないかと考えます。

職場ではない所で、
知らない人が
虐待と思われるようなことを
していたときも、
また、実際は、
自分の職場内でも、
この方法と似たようなスタンスで
虐待をしている相手に
関わることをお勧めしたいのです。

なお、あなたが、
特に多く発見するのは
街中でお子さんを暴力を振るう
おかあさんのシーンだと思われますので、
事例として想像して
読み進めてみてください。
様々な、止める場面でのヒントになると思います。

*****

1.自分があわてない(準備をする)
話かける自分が、不安を持ち、
あわてていると
自分が感情むき出しになりますので、
落ち着くことを自分に問いかけてから、
関わり始めましょう。

2.ゆっくり、トーンを低くし、話しかける(自分がまきこまれない)
自分があわてていると
相手がしている行動に
巻き込まれてしまいますし、
相手は勢いづいていますので、
その真逆のゆっくり目に話かけましょう。
そうですね、時間を止めるとか、
進む時間を遅らせるイメージでしょうか?

そして、いきり立っている相手は、
キンキン声でしょうから、
その真逆の少しトーンを落とした声で
話かけましょう。

3.明るく味方のように(虐待者に寄り添う)
「こんにちは!」と明るい調子で、
そして、笑顔を忘れずに。
主体はお母さんにしましょう。
お子さん側ではなく、
お母さんに寄り添い味方になる感じで。

「どうしたの?」
「何かありましたか?」
「お母さん、困っちゃったのね」
ここは、ある意味、どんな手段でも、
今やっている虐待を一時的にでも止められるので、
まずはお母さんを主人公にします。

でも、「あなたに関係ない」と言われるかもしれません。
そういう時は否定せず、
「確かに!でも、どうもお母さんが、
辛そうだったから声掛けちゃったのよ!」
などと、はぐらかすことや
「ごめんね、おせっかいで」と、
自分が悪者になることも大事です。

大声で怒鳴って、
子供に向かっているお母さんは、
悲劇のヒロインです。
私はこんなに頑張っているの!
だから、みんな私を見て!という気分で、
主張をしていますからね。

4.「ちょっと座らない?」(場面を変える)
ここで、提案をしてください。
虐待をしていることは否定せず、
話を聞くからと、別な場所に行ったり、
座らせることで、
場面を変えるのです。

5.「そう思うよね」(傾聴・共感)
お母さんの話をとにかく聞く。
辛い事っていっぱいあるよね?と
共感します。

この時、できれば、
お母さん・あなた・子どもという位置で
横並びに座りましょう。
そして、子供には、
「お母さんと話すから、
少し遊んでいてね」など、
促しましょう。

途中、子供のことが気になったら、
「大丈夫だからお話ししましょう」と、
気持ちの安定も図りましょう。

6、「でもね」と非虐待者のことも考えてもらう(落ち着きを取り戻してもらう)
その人が落ち着いてきたら、
お説教ではなく、
「そんなにお子さんのことを考えているんだね、でもね、虐待って見えちゃうよ」
「お母さんの手もいたいよねぇ。どれだけ叩くとわかる子なの?」
「何度も怒ってるのに効かないのなら、
こんな方法とあんな方法があるけど、
どっちかやってみません?」

など、お母さんに寄り添いつつ。
「お子さんにどんな風に育ってほしいの?」
など、聞いてみるような雰囲気です。

私たちの意見を押し付けるのではなく、
ふと立ち止まり、
自分のしていることが、
もしかしたら
違うかもしれないというように
受け止められ、
さらに、虐待者本人が答えを
出せるように質問してみましょう。

7.「じゃあ、私は、どんな手伝いをすればよい?」(提案)

「他にも困ってることがあるの?」
など、よりリアルな内容を
引き出しても良いと思います。

福祉とつながることが出来るような
提案に行くことは、まれかもしれませんが、
ゼロではないでしょう。

この段階で、
あなたが名刺を持っていたのであれば、
「何かあったらここに連絡して」と
渡すこともできます。

相手も打ち解けてくだされば、
連絡先を教えていただけるかも
しれませんね。

*****

このような感じです。
あくまでもイメージです。
違う言葉や順序立てもありますので、
臨機応変にコミュニケーションを
とっていくことになります。

なぜ、このような関わり方にするのかというと、
いきなり、
虐待を止めようと間に入り、
「虐待だからやめなさい」的になると、
相手は虐待をしているつもりがない場合が多いので、
反発が生まれます。

しかもあなたは、
その人から見たら知らない通りがかり。

もちろん効果がある場合もあるでしょうけど、
その時は、やめたとしても、
その後家に帰ってから等、
子供に向かって、
恥をかかせたなどの
ストレスのホコ先を
向けかねませんので、
あなたのスタンスは、
あくまでも、
親御さんの味方だよというイメージで、
中に入ることです。

あなたが、間に入るというのは、
勇気もいるでしょうし、
そのあと自分の時間も取られますので、
余裕がないとできないかもしれませんが、
もしそういうシーンがあったら、
ぜひ、お声かけしてみてほしいのです。

育てにくいと言うことは、
そのお子さんに障害がある場合と、
親御さんに障害がある場合もあります。

そうじゃない場合もありますが、
もし、そのお子さんが障害があった場合、
支援者の一人として、
一声かけることで、
親御さんの味方が増えることになり、
相談機関に行くなどの方策を
考えてくださるかもしれません。

児童虐待は、
お母さんがすることが多くあります。
それだけ接しているからでしょう。

そして、年間50人以上の
お子さんが命をなくしています。
1週間に一人の割合になりますよね?

虐待者に寄り添うことで、SOSを引出し、
非虐待者側も助けることにつながります。

うまく行かなかったらどうしようと思う気持ちは捨てましょう。
うまく行かない事が当たり前ですし、
うまく行かなくても、
あなたのせいではありません。

まずは、関わることだけでも成功です。
あなたの一声で、
虐待を減らしていきましょう。