それは趣味だと思えませんか?



1日に何回も洗濯をする。
あっちこっちに電話をかけつづける。
駅に置いてあるチラシを
1部ずつ、全種類持って行こうとする。

支援者は、やめさせたいと思うこともありますね。
愚痴のように聞くこともあります。

「もう、いつも○○ばかりしていてやめられない」
というニュアンス。

特にお金がかかる場合、
支援者側は、そこが気がかりになって、
辞めさせたくなるのです。

さらに、そのお金を、
家族が払っているかと思うと余計に、
やめさせたくなったりもしますね。

さて、このどうしても続けてしまうこと。
なかには、安心のためにする人もいます。
特に自閉症の人のこだわりというようなものがそれです。

でも、そうではない人もいます。
楽しみのためだったりする場合もありますから、
これは、「趣味」と思うことにしませんか?

もちろん、いのちに危険だとか、
多大な迷惑がかかるとかですと、
別なものに変更できたほうが良いとは思いますが、
そうではない場合は、
「趣味」と思ってみてはいかがでしょうか?

その人の趣味。

そう考えると、
とっても楽になるのではないでしょうか?

もちろん、まずは、支援者が、
楽になるということです。

その人がしていることが、
気になっている支援者は、
やめさせなければならないと
思い込んでいるわけで、
どうになしなければと、
思い込んでいますよね?

ですから、
そう思わなくてよければ、
あなたが、楽になりませんか?

世の中にはいろいろな趣味を持つ人がいます。

そんなことしてるの?
というような趣味の人に
あなた自身から、
やめさせようとはしていないと思います。
それは、その人が自分の趣味ですと
明言しているようなことだからです。

でも、知的障害がある彼らが、
「私の趣味は、○○です」といいながら、
そのことをしているわけでもなく、
私たち支援者が、
勘違いしやすいのです。

私も、
やっぱり、やめさせようと
思った時期もありましたが、
「趣味」だと思えば、
許容範囲。

少しくらいお金を使っても、
趣味なら気にならないのです。

趣味があったほうが
楽しい生活になりますし、
ましてや、
ご本人たちも、
いちいち怒られるより、
「あー趣味なのね」と言われた方が、
気持ちが楽になります。
お小言がなくなりますからね。

そうです。

気が楽になるのは、
まず支援者ですが、
その支援者の変化で、
ご本人たちが楽になります。

辞めさせたいから
叱っていたことも多いと思いますが、
ここは「趣味なんだ」と認識を
変更してみましょう。

もし、やめさせたいと
思うようなことが出てきたら、
口に出す前に、
「これは趣味か?」と、
一旦立ち止まり、
考えてみましょう。

本当にたくさんの「趣味」がありますが、
人の趣味にまで口出しをすることのない
支援者になりましょう!