イライラしている人には穏やかに支援



罵声を浴びせられたり、
物を壊したり。

利用者の人から
そんなことをされると、
支援者のこころも穏やかではないですね。

けんかを売られたような状態の場合、
自分が今まで支援してきたことを想いだし、
こんなにも、あなたのためにと
支援しているのになぜ?
という気持ちにもなることでしょう。

売り言葉に、買い言葉。

支援者自身の感情も
統制がとれずに、
こちらからも
いうべきじゃない言葉が
出てしまいます。

「もう知らないよ」
「うちをやめたいの?」
「勝手にすればいい」
「もう関係ない」

などなど。
その利用者と関係を
断ちたいかのような言葉。

支援者が放つ言葉をさらに逆手にとって、
「支援者に言われたから勝手にします」
などと、余計に荒々しくなってしまう事も
ありませんか?

彼らが、
そういう言葉を放つのはなぜか?

何か困っていることはないのか?

そう考える癖をつけてみてください。

困っているときの自分自身を
思い出せば、
意味がわかると思いますが、
例えば、
おなかが痛いなど、
自分自身の体調が悪い時には、
他の人の動きにイライラします。

訳がわからないことを言われれば、
「もういいよ」
といいたくなります。

だいたい、人間というのは、
自分に何か不具合がある時には
人と関わりたくないですし、
人と関わるとすれば、
やさしく、自分のためにと
考えてくれる人を欲します。

ですから、
利用者がイライラしているときは、
何かがあった時です。

好きで、イライラしているわけでもなく、
そういう表現方法しか
身につけてない人もいます。

楽な生き方じゃない人ですね。

何か原因があって、
支援者に関わりを求め、
支援者の言うことやすることが、
わからなかったり、
できないことだったり。

そんな時にイライラする人。

もうパターンは、決まっているようです。

その時は、言葉を少なくしてみてください。
また、あえて関わらない方が
落ち着いていく場合もあります。

自分で考え答えを出す時もあります。

他の支援者の方がうまく行くこともあります。

こちらがしゃべればしゃべるほど、
情報が多くなり混乱するようです。

穏やかになるのを待って、
話をするには、
時間や日数が必要な場合もあります。

「またにしよう」という提案も
良いかもしれません。

その場では、もうカーッとなっていますので、
話しても意味がないでしょう。

支援者から離れていくようでしたら、
去る者追わず。
その時は、話を終了しましょう。

ただし、「また待ってるよ」
とつながりをすることを忘れずに。

彼らは、職員のことを
嫌ったわけではないのですが、
表現方法は上手ではないのです。

もちろん、私たちも罵声に対して、
捨て去るような言葉を吐くというのは、
良くありませんし、
そういう場合にかける言葉の数が
支援者の方にも
少ないと言うことです。

その人は、
そういう表現をする人なのですから、
こちら側がシミュレーションを
しておくとよいと思います。

こういう状態の時は、
こんなふうに言ってくる。
だから、
こんな返事をしてみよう。

そう考えておけば、
その人がイライラして
何かを言ってきたときに
冷静な自分でいられることが
増えていきます。

反発は支援ではありません。
何かに困っているから、
あなたを頼ってきたのに、
頼る言葉が違っただけです。

けんかをしてきたと
捉えてはなりません。

穏やかに、出迎えましょう。
こちらが変われば、
利用者の人も表現の方法が変わってきます。