地域の人が施設に来てくれない



福祉施設は、地域福祉を推進しているはずなのに、
いまどきの施設は、
ボランティアが集まらない施設もあります。

以前は、結構ボランティアも
大勢の人でにぎわったものですが。

何で来ないのだろうと、
「福祉講座」的なものをしてみたり、
「ボランティア講座」をしてみたり。

そんなことをしても人が集まらないですよ。

施設の外壁に、
ボランティア募集とか、
遊びに来てくださいと書いても、
誰一人来ない。

どうしてだと思いますか?

自分の施設ばかり考えていて、
相手目線になっていないからです。

人は、何かを始めようとしたときに、
自分にとって益なものを始めます。

人のためのことは、いやいやながらでは、
はじめません。

自分にとって有益かどうかと思った時に、
そこって行っていいのかな?と
思えるようなところは、
行きたくありません。

あなたの施設の玄関は、
中を全く知らない人が
入りたいと思えるような玄関ですか?

勇気を出して行かないと入れない
玄関だと思いませんか?

入りやすい施設って、
どんなイメージですか?

「福祉講座」などが、
入りやすくするための
材料になっていると思いますか?

どうしても、
施設側は、
中にいる利用者に益になるように
人を呼び込もうとしてしまいます。

利用者のために来てくだされば、
いいのです!
だけのスタンスです。

でも、地域の人たちは、
先に、ここに来ることで、
自分に益になるようにと思い、
さらに、ここにいる人たちに益になるように
というくらいに思っているのではないでしょうか?

だって、よく言われませんか?
「私で、お役に立つかしら?」って。

例えば、地域の人ができることを
施設でやってください
ということであれば、
喜んでやってくださるでしょう。

それが、利用者のためになるということは、
後回しでよいのです。

地域の人に目線を合わせてください。
そのうえで、施設の中を考えるのです。

最初から、
施設だけの益を
目論まないことです。
何も得るものがなくてもよいくらいに
考えることだと思います。

相手が、この施設を使って
何かをできることが第一優先。
相手にとっての、
自己実現の場になれば、
いいじゃないですか?

それによって、たまたまかもしれませんが
自分の所の利用者に益があればよし!

私が何を話しているのか、
イメージすらわかない方もおられるでしょう。

つまりは、ここでのお客様は誰なのだろう?
という発想です。

地域の人に、
まったく知らない福祉の世界に
足を踏み入れていただくためには、
杓子定規に
福祉の話はしないことです。

相手の関心があることを話していたときに、
福祉の話題につながるはずです、

それが、
お花でも、
三味線でも、
防災でも、
スーパーの特売でもです。

私たちは様々な地域の方の話題を、
どこかで「福祉の窓」から
のぞくようなことをしてみてください。

最初からではありません。

そのうちです。

何度か来ていただいたときに、
その人のできることを
福祉の窓からのぞいた話しができると、
利用者にとっても
すてきな関係性の話につながります。

そのときは、地域の方がたも
福祉とつながることは、
そんなに壁が高くない状態に
なっているはずです。

まずは、地域の人たちの側に合わせ、
その次に、利用者に合わせていく。

反対から行くと、
つながっていただけないかもしれませんよ!
順番は大事です。

ちなみに、職員募集の際にも、
この集客イメージは、今や大事です。
職員にとって益になる施設か?
ヒントとしてお使いください。