誰のために要望をするのか


施設に対して、親御さんから、
いろいろなご要望が出ることがあります。

たくさんの親御さんと接していると、
ご自身のお子さんだけを考えている親御さんと、
自分より困っていそうな人や
全体のためにいう親御さんとに
分かれるようです。

実は、要望を通すためには、
結構大事な視点なのです。

自分の子供のことだけを
考えている親御さんは、
独りよがり的な考えの方も多く、
他にどんな利用者がいるのかも
知ろうとしていない傾向があります。

うちの子のためとは、言わない方もいますが、
自分のお子さんのかわいさや名前を連呼し、
うちの子のこういう状況を何とかしてほしい!
とういう気持ちが見えます。

そういう方に限って、
「みんなもそう思っている」とか、
「そんなこと普通でしょ?」のような
話し方をなさる方もいます。

かたや、全体を考える親御さんは、
自分の子供の名前すら出さない方もいます。
「○○さんのこと何とかしてあげてね。」
「あのうちは大変なんだから、何とかできないの?」
と、具体的にその方の名前が出る場合もあります。

ようするに、その方の困っていることを
具体的に相談を受けているのかもしれません。

「○○さんのところは、こんなことがあったのよ」
など、裏情報も入っているようです。
つまりは、みなさんのことを
気にかけていらっしゃるからです。

そして、職員へのねぎらいも忘れていません。
職員の大変さもわかろうとしてくださいます。

そして、協力も惜しまない。
そんな傾向があります。

さて、施設への要望は、
大事です。

でも、一方的なものはいかがでしょうか?
施設の事情があります。
お子さんひとりの施設ではないからです。
集団を支援している「事情」という意味です。

もちろん個別支援ではありますが、
それを集団の中でやるには、
できることとできないことは、
やはりあると思うのです。

そこを差し置いて、
要望だけでは、
実現が遅れると思います。

あなたの要望が、
施設全体をよくする要望であるのであれば、
施設の職員も、
検討しやすくなります。

ですから、考えてほしいのです。

あなたの要望が通ると
誰が喜ぶのですか?
施設全体がよくなる要望ですか?

自分の子供だけではなく、
他の利用者の皆さんにとっても
重要だと思える要望ですか?

そこがヒントです。

まずは、どんな利用者がいるのか、
他の利用者のことも知りましょう。
そして、その皆さんにとっても、
役立つ要望をしていきましょう。

全体を見ると、
あなたのお子さんは後回しになることも
覚悟の上です。

ゆくゆくは、
あなたのお子さんの状況もよくなるはずです。

また、言いっぱなしもダメです。
職員や施設の状況もつかむようにしてください。
お互い対峙するのではなく、
協力者であるという意味で、
要望してほしいと思うのです。

それに、「こんなに大変な中、ちゃんとやってる!」
と思っている職員に対して、
「もっとちゃんとやってください!」は
反感買うだけです。

相手の状況を知らずに
直球勝負は効果がないのです。

押してもダメなら引いてみな!です。
遠回りにしたほうが近道の場合もあります。

要望が一方的にならないように、
全体を見渡して、
他の保護者と協力し合うことも視野に入れつつ、
要望をしていきましょう。