複数の指示がわからない



支援者からいくつもの指示をしたときに、
できることができなくなるような、
困難を極める場合があります。

たとえば、1個の指示ならできる。

これが、2個になった時に、
何とかできる。

でも3個になった時には、
そのうちの1個すらできないということもあります。

作業でもそうです。
順番立てて、
1.○○をする
2.△△をする

などの工程も、一気に言っておくと、
2個までならできるけど、
3個続くとわからないということもあります。
逆に、最初を飛ばして、最後をやろうとしてみたり…

何かを買う時もそうです。
買ってくるものが、3個までならわかるけど、
4個になるとわからない。

というようなことです。

また、食べ物なら3個までOKなのに、
文房具だとわからなくなるなど、
物によっても、指示の内容によっても
わからなくなることもありますね。

それに、指示した文章の長さで
分からかくなることもありますね。

こういった、
1個なら?
2個なら?
3個なら?

と言うことが、物や内容や指示する文章の長さで
わかるかわからないかが、変わってくるのです。

コミュニケーションは、その方にとって、
どの状態なのかはわかりませんね。
確かめていくしかないのです。

彼らのレベルより、
ちょっと簡単と思える指示がいいですね。
もし、2個がわからなかったら、
1個ずつすることで確実に指示が通ります。
そういうレベルです。

特に口頭は難しいです。
言ったそばから消えてなくなりますから。
文字・写真・絵カードなどを使ったりも大事ですね。

できないなと思うことがあったら、
その人がわかるように工夫するのは、
支援者側になります。

できないからと、高きを望み過ぎず、
その方に合わせた「レベル以内」というものを
大事にしてください。

これくらいできるだろうと思い込むのは、
支援者です。
わかってる風だからです。

彼らが、
わからない時に、
わからないと訴えられるようにするのは、
大事なことですね。

会話って、彼らはわからなくても、
「はい」とか「わかりました」とか、
言ってしまう人も非常に多いのです。

その時に、わかってるのかわかってないのか自体が、
支援者にもわからない時もありますしね。

お互いがわからない状態で、
一方通行でしたら、
コミュニケーションにはなりません。

その人その人に、
支援者が言っていることを
わかっていただけるよう、
いろいろな会話に工夫を重ねてみましょう。