緊急時に子供を頼れる親になろう



知的障害がある人の
親御さんは、
どの人も同じ速度で、
歳をとっていきます。

ご自分の体調がすぐれないこともあるでしょう。

そんな時、
どうしていますか?

ご家族のどなたが、
手伝ってくださいますか?

あるお母さんが、
不調で、昼間休んでいると、
パニックになる自閉症の息子さん。

つらいですよね。
寝ている時間ではないと言うことで、
パニックになるそうです。

でも、親の体の調子が悪かろうが、
それを感じることがなくても、
毎日やっている
自分のお手伝いを
淡々とする娘さんも
いらっしゃいます。

また、別な方では、
親が調子が悪いときに、
自分はショートステイに行った方がいいのか?と
親に聞いてきたそうです。
でも、家にいて手伝ってと話して、
お手伝いをしてもらったそうで、
とっても助かったとお話しされていました。

親は、こういう時ぐらい、
親を思ってほしいと思われるかもしれませんが、
親がお子さんに家族としての役割を
それ以前から、何かをしていなければ、
彼らは、親の不調など、
気にも留めない可能性があるのです。

また、調子が悪いときに限って、
ショートステイに行ってほしいといわれることも、
子供にとっても辛いかもしれません。

ですから、
「使える息子」「使える娘」
として、家族の役割を
してもらってよいのではないでしょうか?

となると、
日頃から、
「こどもに頼られる親」
であるあなたは、
「こどもを頼ることができる親」
になる必要があります。

家族としての役割がいろいろあるはずですが、
それを彼らにも担っていただきましょう。

まずは、あなたのお家に
どんな家事があり、
彼らにできることはありますか?

お米とぎ
せんたく
掃除
風呂そうじ
花の水やり
ゴミ捨て
食器洗い
食器を拭いて食器棚に戻す
冷凍食品を電子レンジで温める
缶詰を開ける
電話に出る
インターホンに応答する
新聞を持ってくる
薬を飲むお水を運ぶ
湿布を背中に貼る
コンビニに牛乳を買いに行く
などなど、
そのお家によっては、
もっともっといろいろな
役割がありそうです。

どうしても日頃のお子さんのことを見ていると、
できないと思ってしまいがちですよね?
それに、自分がやったほうが早いと思ってしまう。

そういう場合は、
ちょっとした工夫をしたり、
道具を交換することで
できるようになることもあります。

それに、最初からできることばかりではないのは、
自分自身を振り返ってもそうですよね?

できないからこそ工夫をしたり、
しているはずです。

できないと思い込まず、
お子さんにできる方法を考えていきましょう。
あなたができる方法は、
難しすぎるかもしれませんからね。

お友達の中で、
できるようになった成功例があったら
聞いてみるのも良いと思います。
もちろん、
その通りにすることはないにしても
ヒントになると思います。

そして、お試しをするときは、
あなたが調子が悪くなった時ではありません。
その前から。
できるのであれば、小さなときからです。

ご本人にも役割ができることは、
とっても大切なことです。
家族の中での役割ですからね。

できることを一つ一つ、
ゆっくりじっくり増やしていったあとには、
あなたが万が一不調な場合でも、
家族の中で一番の助っ人になるはずです。

あなたが調子の悪い体にムチ打って
対処することは、するべきではありません。
体を休めることも、とても大切なことです。

ぜひ、お子さんのできることに目を向け、
家族の中で活躍していただきましょう!