障害者虐待:利用者を叩いてしまう職員へ



虐待事件がニュースになる中で、
いろいろと考える職員も多くいると思いますが、
これ自体が対岸の火事で、
自分には関係のないことと思い、
自分がやっていることが、
虐待なのかどうかなど、
そんなことすら考えたことが
なかった人も多いだろうと思うのです。

もし、あなたが、
利用者をたたいてしまっているなら、
残念ながら、
あなたは「虐待をしている職員」です。

そして、そういう職員がいることを知りつつ、
見逃しているのがあなたであれば、
あなたも虐待をしているのと同じことになります。

どんなに、利用者のことを想い、
利用者のためと思ってしている行為だとしても、
叩いてしまった時点で、
虐待になるのです。

今まで、私は長い間施設で働き、
その職員が、利用者を支援する中で、
結果的に虐待だろうという場面が多々あります。

その職員は、
福祉職員として不適格とは
思えないような人たちで、
仕事も熱心で、
利用者との毎日をいやいや
過ごしているわけではない人たちです。

では、なぜその職員たちが虐待をしてしまうのか。

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何とかしたい

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この一言のように感じます。

今、その人を自分の力で何とかしたい。

そのための手段として、
力づくで押さえつけるとか、
叩くほうが効果的だと
思ってしまうようです。

実際にそういう行為をして、
効果的に一瞬にしてその場を
解決する場合もあるのです。

でも、他の支援方法もあるのです。

なのに、叩くという行為をしようと思うのは
なぜでしょうか?

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支援のスキルを持っていないから

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その時の最良の形と思って、
まじめに仕事としてやっているわけです。

叩くことが効果的と思っている時点で、
それ以外の方法をやろうとも
思っていない可能性もありますし、
学ぼうともしていない可能性もあるのです。

ですから、その職員ができる、
簡単で、効果的な支援方法があれば、
やろうとするのではないでしょうか?

虐待の対象は、
重度で行動障害の激しい方に
集中しているのも事実です。

行動障害が大きく、
その瞬間に、職員に首を絞められている利用者を
見たこともあります。

その職員には、やってはいけないと話しました。
「だって、直らない(行動が変わらない)じゃないか!」
その職員は、そう言いました。

それくらい私たち職員は、もともと、
支援技術がないのです。
だからこそ、技術を学ばなければならないのは
明らかなのです。

ある部下は、
他害の激しいパニック中の利用者に対し、
他の利用者に及ばないようにと
守る意味で、身体を張って、
支援だと思ってやっていたことに対して、
私が「それは虐待だよ」と話して、
明らかにその職員の心が
動いたのがわかった瞬間がありました。

その職員も、
虐待なんてしているつもりは
全くなかったのです。

何とかしたい。
でも、自分が、
知っている方法はこれしかない。
できる方法はこれしかない。

そんな簡単な理由で
虐待は起きてしまうのです。

あなたも、あなたの周りの人も
そうではないですか?

だから、私が思うことは、いつもひとつです。
支援技術を獲得しませんか?ということです。

残念ながら、あなたは、
その利用者のことを想っていたとしても、
叩くのは虐待です。
押さえるなどの身体拘束も虐待です。

さて、その利用者の行動障害が
虐待のきっかけになっていることが多くありませんか?

行動障害の人に対する支援方法を身につけていれば、
そんなことをしなくて済むでしょう?

どうか、気づいてほしい。
虐待ではないほかの方法で、
行動障害の人の支援ができることがあることを。

まず、あなたが叩いているなら、
それがどんな理由であろうと、良い支援方法ではなく、
虐待であること。

そして、あなたが叩くという方法で、
何かが改善されたとしても、
それは、改善されたのではなく、
あなたがする行為への恐怖で、
その時、ただ、やめただけのことであること。

だから正解の支援方法ではないということ。

その行為以外の方法で、
支援方法が必ずあり、
叩かない方法で、
あなたができる支援の仕方があること。

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