進路を決める時もそうですが、
この施設のサービスでよいのかを考える時も
今や施設の数も充実してきていますので、
「施設を選ぶ」が、
できていなかった時代に比べると、
充分ではないにしても、
いくつかの事業所から
選べる状況には、なってきています。
30年前であれば、
本当に少なかった状況ですが、
今や、同じ地域にいくつかの施設があったり、
同じ法人で、
複数のサービスを持っているところもあります。
また、作業や活動も
多岐にわたる種類があったり、
事業所のカラーや、
利用者のカラーもいろいろな視点で
見ていけるようになっています。
さて、
私はよく、
特別支援学校から、
施設に入所する時に、
時間がない中で決めるより、
とりあえず入って、
そのあとゆっくり決めても良いのではないかと
話す事があります。
例えば、
あまり乗り気でなかった施設でも、
入ってみると、
思ったよりも
ご本人にあっている施設の場合もありますし、
また、思った以上に
ご本人にあわなかった場合も、
とりあえず入っている状態で、
慌てず次を考えることもできるからです。
特別支援学校時代に、
焦って決めるよりも、
一旦どこでもよいので、
実習先から選んで入って、
そのあとゆっくり決めていくことのほうが、
比較もしやすいですし、
学校の授業などの合間に決めるより、
気持ち的にも楽なのではないでしょうか?
そのために、
まず、見学から始めてみましょう。
そして、体験実習です。
もちろん、その施設は
その時、空いていないかもしれませんが、
とりあえずやって、
比較検討する材料を
手に入れることです。
そして、いくつかの所で経験することです。
さて、そうやって手に入れた情報から、
利用に際しての
メリットデメリットを考えていきましょう。
もちろん、どこの施設も
デメリットが存在するのは事実です。
例えば、サービス内容は良いけど、
駅から遠い。
このような場合、
その距離だと通うのに、とっても嫌なのであれば、
そこに通うより、
他の施設ということになります。
このように比較対象をいくつか用意して、
メリットデメリットを決めましょう。
支援者がやってしまいがちなのは、
どっちが良かった?
と聞いてしまったり、
支援者が通ってほしい方の情報を
強く(大きく)言ってしまう事です。
体験した施設の情報に、甲乙をつけず、
ご本人がフラットな気持ちで
比較するためにも、
一覧表に書いてみるなど、
情報を整理しましょう。
○家からの距離
○交通機関や通勤経路の使いやすさ
○作業や活動内容
○食事
○知り合いや嫌いな人
○職員の対応
○施設の考え方
○その他のサービス
○送迎
○工賃
○行事
○支出すべき金額
○将来の不安の解消
○建物の古さや仕様
○職員との話しやすさ
などなど、
行く前に項目を決めておき、
チェックをするような形で、
情報を得ることをお勧めします。
年間通して、
いつでもOKです。
相談支援事業所や、今いる施設の職員に
正直に話していくことをお勧めします。
支援者は、めんどくさがるかもしれません。
でも、そこよりも、
ご本人の安心を手に入れるための
見学実習です。
できるだけ、
ご本人にあった施設を選んでいきましょう!