各施設、防災訓練はしていますか?
この防災訓練、
どんな意味を持ってやっていますか?
訓練中に何事もおこらないことが
当たり前のような施設も
まだまだあることでしょう。
何もないことはありえないと思うのですが、
訓練後に振り返りをしても
改善点が見つからない施設も
あるのではないでしょうか?
万が一のことを考え、
訓練をするわけですが、
実は、この訓練は、
利用者の皆さんの課題としての訓練というより、
職員集団の課題を減らすための
訓練だと考えていますか?
もちろん、利用者の皆さんの繰り返しの
体得するための時間でもありますが、
この訓練の主たる「訓練者」は職員なのです。
もちろん、利用者の皆さんも
くりかえすことでできることが増えていきます。
災害時に集団として動くことが出来たり、
職員の話を聞くことが
できるようになったりすることです。
そして、職員は、
いつ起きるかわからない
アクシデントに対して、
瞬時に対応をする意味で、
実施します。
利用者の皆さんは、
様々な動きを見せてくれるでしょう。
その動きがあった時に、
職員がどのように支援したり、
対応をすることが、
障害がある人の集団に対して、
迅速に行われ、
安全確保や避難ができるのかを
体得するものです。
先ほども書きましたように、
利用者の皆さんも、
何度も繰り返し訓練をすることで、
できることが増えてきます。
そのできるようになったことと
職員ができることを
組み合わせるのが、
本当に起きた時のために
役立つスキルとなるのです。
防災訓練を
単なる行事化してはいけません。
自分の命を守るためのものとして
利用者の皆さんでも、考えられる人は
考えていただきます。
そして、誰一人として、
ケガなく、万が一に備えるものとして、
職員は、どんな課題があったか、
そしてその課題を解決するために
何をすればよいかを考え、
次に次にと、訓練を繰り返す中で、
改善し、つなげていきましょう。
何を持ち出したらよいのか、
どんな言葉をかけたら、
利用者の人が安全に動いてくださるか、
職員が休みのときは、少ない人数でどう動くか、
指示命令系統の確認、
移動する時に安全な道順、
物品の劣化、
などなど、
確認することは多々あります。
失敗して気づくこともあるので
繰り返しの訓練となります。
なんとなく、
実施したことだけで
終わらせるものではありません。
本当に災害が起きた時は、
利用者の皆さんのパニックが続出したり、
怖くて動けなくなったり、
けが人が出ることもあります。
そのような「万が一の本番」に備えるべく、
全職員が一致団結して進めるべきことです。
となれば、
やはり、
日頃からのチームワークも
関わってきます。
指示命令系統の正常化、
アクシデント発生時の自分自身の安全確保、
利用者の皆さんの気持ちが落ち着く関わりの仕方、
より安全性の高い環境づくり、などなど、
そういった日々の積み重ねが、
アクシデント率を下げることに
つながることでしょう。
ひとりのけがもなく、
職員自身も安心感を持って、
非常時の対応ができるように、
身体や考え方や心を作っておくことです。
瞬時の判断もそうです。
みんなで迷っていたら、
何もできません。
この状態の今をどうする?
というサバイバルを
訓練しておくことなのです。
日頃から、
アクシデントの時に
身動きが取れない状態にならないよう、
頼ってばかりではない
自分自身を作りましょう。
そして、全員が、
無事であったという状態になるように
まずは定期的な、
職員の課題解決につながるような
防災訓練を
積み重ねましょう。