けがも良い経験と捉えていただけませんか?



知的障害がある人を支援している現場で、
職員が何に緊張をするかというと、
ご本人のけがです。

もともと、私は通所施設の職員ですので、
「朝来た姿で、お帰りいただく」を
基本として支援をしてきました。
これは、外的な負傷だけではなく、
こころの状態も含めてです。

これは、どこの施設でも、
あたりまえだと思いますが、
そのために、職員たちは、
特にけがについては、
活動に安全の視点を取り入れ、
絆創膏ひとつ貼ることのないような支援を
しなければならないと思っているのでは
ないでしょうか?

しかも、この考えは、
ご本人に痛い思いをさせたくないと
言うこともありますが、
主としては、
ご家族にクレームを言われないためです。

つまり、けがをすると、
ご家族から不信感を持たれるからです。

ご家族が見ていないところで起きたケガに、
説明をしても、ご理解が得られない。
クレームを言われ、
他の家族にもその辺りの苦情が伝わる。

本来なら、もっとダイナミックな支援を
したいところですが、
ご家族の手前、安全に配慮するあまり、
小さな、そして、静かな、
けがに結びつきそうにない、
活動が主になっている
事業所も多くあります。

転ばない平坦な道を歩かせる。
はさみなどを使わせない。
座らせっぱなし。
どこに行くのも職員がついていく。

このように、けがになりそうなことを事前予測し、
やらせない、使わせないのが、主。

そういう実態があり、
自立のための支援とは、
かけ離れる場合もあります。

もちろん、けがに結びつかないようにし、
注意を払い、
危険の回避の仕方は、
伝えていきつつ、
支援することはとっても
重要だと思います。

それでも、
けがをすることはあります。

だからこそ、どなたかがけがをしたときに、
職員は、もうこの活動はやめようという気持ちに
なりやすいのです。

職員は常にびくびくしている状態だと思ってください。

小さい子どもでも、
走って転んでけがをしするかもしれないからと、
走らせない親御さんもいますが、
その感覚に似た傾向は、施設に存在しています。

あえてけがをさせることはしませんが、
もしかしたら、けがをするかもしれないと、
予測し、支援していても、
起きることがあるのです。

段差があるよと話しても、
その段差で、つまづいてみたり、
他の利用者との関係で、
何かが起きたり、
どう動いたら、
ここをけがするのだろう?と
言うようなケガもあります。

すりきず、打ち身、ねんざ、切り傷、
皮向けなど、起きることなのです。

職員は、ずっとその利用者の人を
見ているわけでもありませんし、
ひとりで、何かができる人は、
ひとりでしていただいていますので、
見ていないところで起きる可能性はあります。

ご家族の皆さんにとっては、
けがをさせたくない気持ちは、
よくわかります。
でも、これはたまたま起きたケガですし、
おうちにいてもどこにいても、
起きたけがだと思います。

だからこそ、けがを、
もう少し違う方向で、
良い経験と考えることは
できないでしょうか?

ご本人がけがをすることで、
自分自身の注意を払い、
この先同じ行動をする際にも、
自分で気をつけようとすることが
できるようになる人はいます。

そのあとにどう対処をしたら良いのかを
学ぶチャンスでもあります。

様々な生活するうえでありうる経験を
していくことは、
大切な経験ではないかと思うのです。

人がしたけがを見て、
気をつけようと考えることもできます。

すべてを安全にと守られていると、
守られているのが当たり前になり、
自分での工夫もなくなりますし、
逆にけがをしやすくなる可能性もあります。

全てに通じることです。
寒くて、風邪をひいたから、自分から洋服を着る。
お金の使い過ぎがあったら、使わないように努力をする。
人が笑ってくれたらから、また人を喜ばせることができる。
食べておいしくなかったから、
今度はそのメニューを選ばないようになる。

こういった経験と同じように、
けがをしたからこそわかったり、
どういう風にすれば、
けがをしないのかもわかっていきます。

そんなこと言っても、
けがをしたら職員が悪い!
そう思われるかもしれませんが、
あまりにも、安全に守られすぎると、
経験の不足となることも否めませんし、
自己防衛ができなかったり、
病気に関心がない人になり、
ゆくゆくは、危険と隣り合わせの
人生にもなりかねません。

絆創膏を貼って帰ってきたときに、
それだけで施設に不信感を
持たれるのはいかがかな?と思います。

どなたかが、けがをしたからと言って、
活動や作業をしない選択や
ひとりでできることを
させない選択は考えたくはありません。

けがをしてもそれ以上に
良い経験だったと
思っていただけるとありがたいのです。

たいしたことがない擦り傷、出血なら、
大丈夫!と、思えるご家族になりませんか?

どこでも起きること。
そういう経験ができて、
自立に役立つ。
そんなポジティブな受け取り方に、
なっていただけると、
活動にももっと幅が持たれ、
経験ができることが増えていきます。
そして、その経験は、ご自身の人生に役立つ、
ご自身の危険予知にもなります。

どうか、ご家族の皆様には、
「これも経験」とお考えいただけるよう
願っています。

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