知的障害がある人で、
うそをついていると
見受けられる人がいますよね?
例えば、
「もうぜったいに○○はしません」
「明日から○○をします」
そう言って、
できない人は多くいますよね?
言うことが、「宣言」と見えるような
ことなので、周りは、
ようやく分かってくれたか?などと
期待するようなことも多くあると思います。
でも、その通りに
できないのです。
また、「○○したでしょ?」
などと聞くと「やってない」
と言うこともありますね。
実際やっていたとしても、
それは過去のこと。
今現在、聞かれたその時はやっていない。
だから、「やってない」になってしまう。
と言うことのようです。
すると、まわりは、そういう解釈ができず、
うそをついた。
あの人は、信用ならない。
などと、評価をしてしまうのです。
うそを言ったよね?
と確認しても、
あぁ、確かに、
言ったけどできなかったんだよ。
うそはついてないよ。
などという人もいますが、そういう人は、
思うはできても、実行力が伴わない例です。
さて、
「うそ」ってなんでしょう?
よくよく考えたら、
彼らにとってはわかりにくい言葉です。
「うそ」という言葉の意味がわからなければ、
「うそを言ってはいけません!」と言ったところで、
その後、うそをつかなくなることもないでしょう。
言いていることと
やっていることが
違うことが、「うそ」です。
言ってることと
やってることが
違うことは、
よくないと言う意味が、
「うそを言ってはいけないよ」なのです。
ここが結びつかなければ、
「うそはダメだよ」では
通じないと言うことです。
言っていることとやっていることを
同じようにすることは、
うそをついていない状態ですね。
このあたりの言葉の持つ意味が、
彼らに通じていないといけません。
また、彼らは、その日を生きるところがあるので、
やると思ったその日はやると思ったこと。
でも、次の日は、続けてやるという
認識がない時もあるようです。
このあたりで、
支援者は、
言ったのにやらないと思ってしまいがちですが、
今日と昨日は違うのだという彼らの思考を
解釈できていないと、
うそつきと分類してしまうこともあるようです。
たしかに、「うそ」がわからなければ、
「あなたはうそつきですね。
うそはつかないようにしましょう」といったところで、
何をするべきなのかをわからないでしょうね。
ポイントは、することを教えることです。
これは、自閉症の方の支援でも使う方法ですね。
言っていることとやっていることは同じにするとか、
言ったらやるとか、
できないかもしれないけど。やってみる、とか、
他にもいろいろな言い回しはあると思います。
結果、その人に伝わるようにしたいところですね。
その前に、本来言葉にしなければ、
周りは気にしないのですが、
どうしても言葉にしてしまう人は多いようです。
うそはだめ!
で、理解が得られない時には、
まず、支援者自身の考え方を切り替えましょう。
彼らを「うそつき」とひとくくりにしないよう、
また、彼らのそのような言動は、誤解を招くことを、
わかっていただけるよう、
伝え方に工夫をしてみましょう。