新しい施設ができるとなると、
まず起きるのが反対運動。
反対されなかった施設は、
よほど、町内会やその地域の人たちに
上手に連絡を取って、
相手の不安をあおらいように、
話を進めたのだと思います。
やさしい人たちで
あふれていらっしゃる町会でも、
いざ、障害がある方の施設だとなると、
今まで露出しなかった感情が
でてくるようです。
なぜでしょうか?
それは、
障害がある方たちが
どんな人かがわからないからです。
スーパーができれば、
小売商店は反対しますが、
町の人には願ったりかなったり。
よくぞうちの町に来てくれました!と、
歓迎ムードになるでしょう。
それは、スーパーがどういうもので、
自分たちにとって、
どんなに役立つものなのかを
知っているからです。
話を戻しましょう。
障害者施設は、どうでしょうか?
まず、障害者という人が
どんな人かわからない。
そして、その施設ができることで、
町内にどんな利益を
もたらすかがわからない。
人はだれでも、
不安要素に走ることが、多い訳ですから、
知らない人にとっては、
ある意味当たり前の行動と
思ってよいでしょう。
反対する人に、
「何でわからないんだ」と
いいたくなるかもしれませんが、
あなた自身に、
わからない「何か」が来た時にも、
きっと嫌がったり、
パニックになったりするでしょう?
それと同じことなのです。
私たち支援者は、
障害がある人のことを知っているので、
なぜ障害者施設を反対するの?と思いますが、
知らないとは、そういうことなのです。
だから敵対する必要もありませんし、
知っていくうちに最強の味方にもなります。
親御さんが良い例です。
障害がある人と接していなくて、
お子さんが生まれた時に、
落胆したとしても、
気持ちが決まったとたん、
障害者の最強の味方になるでしょう?
知らないとは、不安なこと。
知ってみれば、
なぜ今まで知らなかったのか!
と思うようなことなのです。
さて、最初の段階で、
障害がある人を知らない人に対して、
間違ったことをしては、
逆効果になります。
関心がないことを
先に知ってもらおうとするのは、
良くない手法です。
ここは、マーケティングの手法を使いましょう。
相手の気持ちにまずは寄り添うことです。
相手は何を欲しているのだろう。
相手は、何に困っているのだろうと、
町のリサーチをしてみましょう。
そして、そこにマッチする施設の機能があれば
それは町の人にとっても、
願ったりかなったりです。
さっきのスーパーと同じ原理です。
たとえば、町の災害時に
避難ができるスペースがないとか、
非常時の水を確保したいなどという時に、
お役にたてます。
パン屋さんがない町でしたら、
パン屋ができ、
しかも無添加で、国産小麦を
使っています!となれば、
楽しみも増えるでしょう。
夜は暗くなるので
外灯をつけっぱなしにする、
などというのも
夜道を照らす一助となります。
相手にとって、
何が必要なのかをリサーチして、
相手の困っていることが
解決できる施設となれば、
印象は一気によくなります。
また、あいさつに行く方も
仰々しく行ったところで、
突っぱねられるかもしれません。
この時は、いつも以上の笑顔で、
お願いしますね。
相手がこの人嫌い!となるのは
30秒くらいで判断する人もいます。
嫌われて、壁を作られてから、
回復して興味を持たれるのは、
無駄なリスクです。
それより、
笑顔を満載にして、
相手と接することをお勧めします。
そして、相手のお話を主として聞き、
私たちの話をするのは、
少しだけにすることです。
何回かやり取りをすることに
なるでしょうから、
あまり急いでも駄目でしょう。
商売をしている人は、
お分かりだと思いますが、
相手にとって必要なことを
先に考えることで、
自分の事業にも関心を持っていただき、
売り上げにつながります。
私たちのことを知って下さいとばかりに、
「障害とは」などのパンフレットを
持ってくのは、いかがかなと思います。
障害者の権利など主張しても
効果はないでしょう。
「あなた方が、ここに来てくれてよかった」
と思われるような、
相手とのやり取りを
心がけましょう。
そして、これは、
施設ができる時だけではなく、
イベントなどや、
利用者の何かアクシデントで
謝りに行くときもそうです。
相手の立場に立って、
考える癖をつけましょう。