点で生きる人への支援



Aということを言い、
次の日、
Bということを言う人がいます。

AとBは、真逆。

職員としては、
昨日、Aと言っていたと、
記憶が残っている状態ですが、
ご本人は、
まったく気にする様子もありません。

この、
「Aだったのに、
なぜBになったのだろう?」

そう思う瞬間に
この人の意思が
変化したことの方が
気になってしまい、
Bと言っていることへの
支援どころではなくなる感じですね。

そして、ご本人を疑ってみたり、
いろいろな思いが巡り、
Aはどうなってしまったのだ?
Aじゃなくていいのか?など、
考えもまとまらなくなります。

このような、
ご本人のアクションは、
支援者を惑わせます。

でも、覚えていておいてください。

Aと言ったことは、
真剣に思ったこと。

そして、Bと言ったことも、
真剣に思ったことです。

AとBがたとえ真逆にあったとしても、
どちらも本心です。

昨日は、本当にAと思いましたし、
今日は、Bと思っています。

さて、実は、私たちにとっては
AでもBよいのです。

変わったと言う事実に
固執しているのは私たちです。

この人は、全く固執していません。

なぜなら、
毎日が点だからです。

点と点は繋がっていません。

昨日と今日、
その時の考えと
次の考えが繋がっていると
思い込んでいるのは、
私たち支援者です。

このような人もいるのね。
と思えば良いことです。

意思が変わったことや
変わってしまった過去のことや、
変えてしまうその人のスタンスを
気にする必要もないし、
変わらないようにと、何か指導的に
関わりを持つ必要もありません。

それがその人。
それが事実です。

ですから、私たちは、
変わってしまう人の、
変わった先を
みこさなければなりません。

なぜなら、明日また、
違うことを言う可能性も
あるということですからね。

一喜一憂しないでください。

さて、どんな支援方法が
あるでしょうか?

私は、この人は自己決定をすることが、
難しい人だと思います。

人生には良いことも悪いこともあって、
悪いこともひっくるめて人生なのです。
でも、あっちこっちに行く人は、
毎日、こっちに行った方がいいな。の繰り返し。
自分の方向性が決まっていない状態です。

その行動を否定することなく、
常日頃から、
自己決定支援を入れてみてください。

今回選んだAについて支援をして、
その人にどうだったかを聞きましょう。
そして、次の日はBをやってみて、
同じように検証します。
その繰り返し。

これをやったけど、
あっちの方が良かったな。
の感覚が、
自己決定に結びついていきます。

今は点でも、
点と点が二つ結びつく日が来ます。

二つがつながれば、
3つ4つとつながりやすくなります。

このような、経験を通して、
自己決定は、少しずつ
できるようになっていきます。

それから、
情報が多すぎるのかもしれません。
だから、あっちこっちに
飛ぶ可能性もあります。

こういった、
毎日のように言動が変わる方も、
実は困っている人です。

支援が必要な人に対しての
支援の入れ方と同じです。
原因の確定と支援です。

時間はかかる可能性もあります。
ですから、
自己選択・自己決定の視点から、
その人の言動を見て、
私たちが惑わされないようにし、
どんなに変わってもいつも同じスタンスで、
支援ができるように、
自分自身もマネジメントしていきましょう。

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