自分自身が、
その人の支援を
スタートする時は、
誰かが支援をしていた後に
入ることの方が多いと思います。
その場合、
誰かがやっていたことを、
引き継ぐということが、
あると思いますが、
それをうのみにする事が
良いこととは限りません。
特に、
障害が軽減されていない場合、
ご本人が困っていることが、
改善していない場合、
以前の支援者が、
どうすればよいのだろうかと
思っていた場合など、
今までの支援が良いものではないと
いえると思われるのです。
また、何も困っていないかのように見えても、
ご本人の意図しているところではなく、
職員が困らないために
やっているような
こともあります。
本来、何から支援を
スタートするべきなのか。
基本に置いておくべきことなのですが、
それは、私たちが、
支援を入れない状態で、
ご本人のできることや、
困っていることなどを見極めることです。
これができれば、わかりやすいと思うのです。
どうしても、
他の支援が入っている状態で、
次に自分が支援に入ることが多いので、
支援はこうしなければいけないのだと
勘違いするようなことがあるのです。
例えば、
作業の準備を職員がしていると、
この利用者は
自分で準備をする事が
できないのだなと
解釈してしまったり、
上着を着せている職員がいれば、
この利用者は
自分で洋服を着ることが
できない人なのだなと
解釈をしてしまったり、
ひとりで、別な部屋にいる状態を見れば、
この利用者は
集団の中に入れるべきではないと
解釈してしまったり、
と言うことが起るようです。
このような、
今までやっていた支援がもとで、
本当はどうなんだろう?
という思考がなくなると、
この人はできない人という解釈で、
あらためて出会った支援者が、
その人の「障害」を間違ったまま
決めてしまうかもしれません。
特にパニックが多い人に対しては、
こう支援をしなければならないと
決めつけている場合が多く、
それが、人権侵害の場合もありますから、
立ち止まって考えないと、
いけないようなことも
多くあるように見受けられます。
まず、私たちは初めて会う利用者に対し
今までのことと同じような支援をしていて
いいと思いますが、
この支援でよいのか?を
考えながら支援をするべきです。
他の職員の視線も
気になるかもしれませんが、
支援というのは、
ご本人の本来の姿を見てからこそ、
決められるものでもありますから、
ご本人の「障害」は何かを
見極められるよう、
あらためて考えてください。
実際支援が始まっているわけですから、
わかりにくいかもしれませんが、
再確認と思ってください。
職員が困っているために
そのことをするのではありません。
ご本人の困っているところにするのが支援です。
今までの職員の行動は
正しい支援なのかどうかという視点は
必要です。
もし、おかしいと思ったら、
「どうしてこのような支援を
しているのでしょうか?」
と伺ってみましょう。
そうすると、職員がしている行動の意味が
わかってきます。
そこから考えるようにすると、
良いと思います。
もう一度言いますが、
利用者にとって、より良い支援は、
職員の働きやすさではなく、
利用者の「障害」です。
本来あるべき「支援」を
考えていきましょう。
そして、
利用者の本来の姿や状況から、
「障害」が何かを見極め、
その部分に対し、
支援ができるように
していきましょう。