知的障害がある方の
様々な行動は、
私たち支援者から見ると、
どうしても意味がわからないことが
あると思います。
その際に、
私たちの常識に当てはめて、
何でそんなことをやっているの?と、
いう感覚で、
だめだと決めつける支援者が
多くいるように思います。
でも、その行動はなぜしているのか?
と考えることをしてみてほしいのです。
私たちが常識で考えると、
理解できないことが
多いとは思いますが、
彼らは彼らなりに
意味を持って、
その行動をしているのです。
どんなに私たちが
理解ができない行動でも、
それには何らかの理由があるので、
表面的に出てきた行動で
善し悪しを決めるのではなく、
なんでその行動をしているのかなと
考える癖をつけることです。
例えば、人を叩いたりしたときに、
叩いたその人を怒る前に
「なんで人をたたいたのだろう」と、
考える癖をつけるということです。
例えば、急に洋服を脱ぎだしたり、
人のものを取ったり、
施設からいなくなってしまったり、
いろいろなことがおきますよね?
そういう一つ一つに
何らかの理由があると、
考えてほしいのです。
どうしても、
目の前で起こったことを
良いことか、
悪いことかと決めて、
すぐに、なんとかしようと
思いがちですが、
そのために私たちが、
彼らにアクションをかけると
その時の本当の気持ちが、
表出できないばかりではなく、
支援者を「頼れない人」と
見始める可能性も出てきます。
でも、どんなにあなたが思うところの
「悪いこと」をしたとしても、
なんでそれをしたのか確認をしていくと、
その行動をした理由が
明らかになる場合もあります。
そして、
この人は「頼れる人」と
認識していくと思います。
もちろん、その後に
やっぱり注意をしなければならないことだって
ありますけどね。
すぐに、アクションをかけなくても、
その行動の理由を考える時間があるはずです。
ですから、なんでそのような行動をしたのか、
行動をする意味は、何だったのかと
確認をするべきです。
あなたがすぐに反応することで、
解決はしません。
それよりも、なぜ?という方向に目を向けて、
対応をすることです。
もっと大きくいえば、
いつもと違う行動をしたときは
何かがあるということです。
たとえば、いつも遅刻しないのに遅刻をした。
何でだろう?
と考えて確認をしてみる。
すると、来る途中で、
何か事件に巻き込まれたということもあります。
そういう風に、
彼らは、困ったり嫌だったりしたことを、
すぐに支援者に言わない人のほうが
ほとんどなのです。
私たちは、
その「声なきSOS」を気づき、
確認する必要があるのです。
何かあったのかな?
なんでそういう行動をするのかな?
これは、監視の目を入れるのではありません。
彼らの気持ちに寄り添うことです。
表面に出てくることは、
私たちには理解できにくいことが
多くありますが、
裏を見るということです。
表面的な行動に、
惑わされないように、
あなた自身に問いかけましょう。
そして、何でだろう?いう見方をすることに
なれていきましょう。
彼らはあなたを
「頼れる人」と認定するでしょう。