各企業では、定年があり、
そのあとにどういう人生を送るのかを、
自分自身が決めています。
知的障害がある人たちが、
自分の進路を大きく決めるのは、
特別支援学校を卒業するときです。
今後、企業に就職するのか、
それと、福祉施設に行くのかなど、
を決めますよね?
その後、長い人では、
40年以上もその施設にいる人もいます。
生活介護施設であれば、
さらに長いかもしれません。
就労系施設でも70歳を超えた人も
増え始めています。
さて、一般的に「老後」は、
もちろん働く人もいますが、
働かずに、違う日常の過ごし方がある反面、
知的障害がある人の老後は、
何が待っているのでしょうか?
ある、就労系施設にいた時に
70歳を過ぎた利用者数名の方から、
「明日も頑張りますから、
よろしくお願いします」
とか、
「仕事好きだよ」と、
毎日のように言われた経験があります。
彼らは、ここをやめさせられたら、
もう行くところがないよとでも言いたげに、
「明日も仕事をするよ」と言って
帰っていく毎日でした。
特別支援学校を卒業する時は、
「進路」を充分に考えていきますが、
「第二の人生」ともいうべく、
いわゆる定年に関しては、
全くといっていいほど手つかずの状態です。
本来、高齢の施設があることや趣味の世界など、
特に「働く」以外の人生があることを、
どこかの時点で
お教えていくことや
支援をしていくことになると思います。
実際、趣味をお持ちの方の方が、
あとあと役立つのですよね。
障害サービス分野にいると、
高齢のサービスはよく知られていませんし、
高齢の支援者も、
障害のことがわからない場合も
多々あります。
本来なら、協力し合って、
スムーズに移行ができればいいと
思うのですけどね。
それがないばかりに、
いつまでも働かせておくことが
本当に良いのか?と
思う人もいると思います。
かといってすべて老後は、
生活介護でもないと思いますし、
やはりそこは一人ひとりの人生を
重要視していきたいところです。
「老後」をどう過ごすか、
知的障害がある方の
人生の中で大事な支援。
誰がきっかけを作るのかですが、
今いる施設では、
役割と思っていないところも多いと思います。
でも、その役割は、
やはり今いる施設が
中心になるべきなのではないでしょうか?
また企業であれば、
相談支援センターなどの
役割になるのでしょうね。
就労系の施設であれば、
いつまで働かせるのかは
どの方にとっても課題です。
そんなことも考えつつ、
老後に通じる支援もしていきましょう。