支援を平等にするための基準



個々に合わせた支援をしていくと、
「あの人にあんなことをしているのに、
私には、それをしてくれない」と言った、
苦情も多くはいってきているようです。
そんなご相談が何件も入っています。

苦情というか嫉妬に
近い部分もあるよう、
見受けられなくも
ないのですが。

まったく別な角度から、
このことに似たことを
お話ししたいと思います。
ちなみに、
今からお話しすることは、
職員同士、特に部下がいる人には
コミュニケーションの
ヒントにもなると思います。

さて、職場の部下に
Aさんと、Bさんがいたとします。

Aさん、こまったことがあり、
その説明をするのに、
15分かかったとします。

かたやBさんにも
困ったことがありました。
結論を話し、
要点も最小限にまとめて、
報告をします。
では、5分で切り上げたとします。

この場合、ふたりとも
10分にしてはいけないのです。

つまり、Aさんには、
もっとまとめて
話すようにとなりますし、
Bさんには、
もっと細かく説明するように
なるということです。

相手が話したい時間だけ
話してもらうことが
「平等」であって、
同じ時間だけ
話をさせるのが
「平等」ではないのです。

たとえば、Aさんに
「もっと短く話してくれないか?」
と言えば不満が残りますよね?

この不満こそが、
「あの人にあんなことをしているのに、
私にはそれをしてくれない」
の原点です。

その視点で、
利用者の不満を考えてみると、
決して誰かと
同じ支援をしてほしい
わけではなく、
「自分の納得するような
支援をしてほしい」
という気持ちの
表れだということに
気づきませんか?

ですから、
やっぱり個別支援なのです。

たとえば、行事をしたら、
すべての利用者の方を
参加させることが
平等ではないのです。
それぞれの参加の仕方を
保証することが平等なのです。

そういう視点です。

あなたが支援している人から、
苦情が入ることはいいことです。

わがままだと
思わないことです。

ちょっと工夫をすることで、
その人の違う側面のニーズを
つかめるように
していきましょう!

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