商品価格をあげられない思考パターン



自主製品を作っている施設は、
商品単価をどうやって決めていますか?

単価設定が、
低いところは、
考えている部分と知らない部分が、
似通っている傾向にあり、
そのために、話し合いをしたわけでもなく、
「福祉業界の適正価格」だと思い込んでいる部分があるようです。

そのあたりを少し確認していきましょう。

まず考えている部分。

・高いと売れない
・材料費がタダだから、その分を差し引いている
・ほとんどが、職員やボランティアで作っているので、
 その分を差し引こう!

そして、知らない部分。

・利用者の人がたくさんお金を欲しいと思っていること
・お客さんは、値段が高い方が、商品を大事にしてくれること
・高い値段でないと、買わない人がいること
・安い商品は流通していかないこと(使い捨てられる)

当たっていますか?

さて、一つ一つ検証していきましょうか。

単価設定は、
まず、誰が作ったからという視点で
考えるべきではありませんし、
材料の出どころで考えることでもありません。

なのに、そちらを主流に値段を考えるので、
どうしても安くなってしまうのです。

家内工業的な所は、
子供が手伝っているから、
奥さんが手伝っているからと、
その値段を下げないですよね?
それとは関係なく、
一般市場の値段に合わるでしょう。

材料がどんな方法で手に入ろうと、
それがまっとうな材料であれば、
通常値段でよいと思いませんか?

例えば定食屋さんが、
近所の畑から大根をもらったからといっても
通常値段ですよね?

また、ボランティアが完成させているからと、
値段を下げるのではなく稼いで、
人を雇ってもよいのです。
作業自体が、
いつまでも、ボランティアありきではないですよね?

ちょっとは、イメージ持っていただけましたか?

でも、実際は、そんなことは、
そういう施設にとっては
どうでもよいことなのかもしれません。

とにかく安くなければ売れないと思っているわけですから。

なぜ作業をして
なぜ売っているのでしょうか?

そして、安い工賃でも、
利用者の人たちが、
それで良いとしていると思い込んでいるから、
改善されないのでしょう。

職員の勘違いです。
「言わないからいい」ではないのです。
お金の価値がよくわからない人だなどと決めつけ、
だから、価格が安くていいといいものではないのです。

さて、別な角度から考えてみましょう。

物を大事するのは、どんなものか?
ご自身はいかがですか?

私が、もし、持っているものの中で、
2つのものから1つを選ぶとしたら、
値段が高い方は捨てたくないですね。

もし、おまけなど無料でもらったものから、
淘汰されます。

人にあげるとしても、
安いものよりは、
ちょっと相手が優越感を
覚えそうなものにしますでしょ?

もちろん、安くても、
商品価値があるものであれば、
そちらを選びますが、
あなたの施設の商品は、他と比べた時に、
選ばれる要素を持っているでしょうか?

このような、様々な視点をもちあわせることです。

今まで、
考えていたようで考えていないかもしれません。

自分だったらどうかなと考えることも
大切です。

さて、適正価格に向けて、あなたはどういう視点を持ち、
変更していくのか?

値段を高くして売っている施設もあるのですから、
あなたの心の方向によるのです。

今やインターネット等でもいろいろな施設のものが
検索できますし、
手作り作家さんなどのサイトも
参考になるはずです。

もうけをたくさん出せば、
次の商品の開発もできます。

安ければよいのではない。
もっと価格をあげるには何を考えるべきか?

より良い商品をつく事よりも、
あなたの気持ちや考え方を
変化させていくことから始めましょう。