就職希望者を増やすために管理職の視点を変えよう



福祉関連の法人の試験を受ける際の、
履歴書には、
「志望動機」を書く欄があり、
多く書かれているのは、
福祉系の学生や
前職でも福祉をしていた人の
「(今以上に)学ばせてください」という
謙虚さを示す言葉です。

試験をする側にとっての、
この志望動機は、
OKラインに近づきやすい
言葉でもあると思います。

福祉のことを知っている人ですし、
謙虚さが見られたり、
今持っている能力以上の
向上心がみられるからです。

そして、この姿勢は、
利用者支援という場においても、
知的障害がある人から学ぶ姿勢となり、
彼らを大切にしてくれる人だろうと
思われる言葉でもあると思います。

さて、
今日は、管理職・採用側の皆さんへの
記事にしたいと思います。

何十年も前であれば、
福祉を職業としたい人が非常に多かった時代から、
今や、募集をかけても
必要人数が集まらない時代になってきています。

だからといってあきらめている施設も多いことでしょう。

先ほどのような、
もともと福祉系の人で
学びの姿勢を持っている人の中で
より良い人をと
上から目線で雇う時代ではありません。

何も知らない
資格もない
そういう人を
毛嫌いしているような
余裕ある状況ではありません。

管理者側は、
ある意味、ちょっとだけ興味がある程度の人や、
福祉なんか自分には無理といった人たちにまで、
焦点を当て、
だれでも、働ける環境を用意しなければ、
職員の必要人数は充足しません。

そして、そういう人が
福祉の世界に入ってきたときに、
不安さを解消し、
利用者の人たちに
安心していただける支援ができるような、
しかも初心者の人にでも
わかりやすく学べる環境を
提供することでしょう。

そのためにも、
今や、管理者であるあなたが、
障害者支援を1から教えられる人でなければ、
ならないと思いませんか?

福祉系の学校を出てきた人は、
教えなくても
ある程度分かっていたかもしれませんが、
その人たちだけを頼る時代では
なくなってきているからです。

「(今以上に)学ばせてください」
というようなことを書く人は
だんだん少なくなってきているわけです。

あなたの管理者としての役割を
今以上に使うべき時が来ていますし、
あなたご自身が管理職という役割は何をするべきか、
そして、職員たちに何を伝えられるのか、
と、自分自身の持っているものを確認し、
向上させるべきなのです。

障害者支援施設の存続は、
知的障害がある人に
利用していただける施設を
つくるという視点にも関係してきますが、
その大きな部分を、
職員の確保というミッションに
かかってきているのです。

職員が来ない理由は、
職員として応募しない人たちの
せいではありませんし、
採用側の今まであった常識を
覆すような発想を持って行かなければ、
何も変わりません。

そして、
応募しようと思える魅力がないと、
誰も応募はしていきませんし、
ホームページがないなどということは
もってのほかです。

つまり、
敷居の高さは魅力の無さなのです。

応募しようと思う側にも
さまざまな情報を開示していかなければ、
見えなさが、不安にもなり
他法人を選ぶことになります。

支援施設の職員確保するために
あなたに何ができるのか?

そして、安心して検討して、
安心して応募をし、
安心して雇える自分になれるのか?

他者に頼っているのではなく、
あなたが今までの採用側の論理から
抜け出して、新しい道を作るべきなのです。

職員を増やすには、
あなたの側が、
何かを変えることです。

あなたの施設・法人に
人が集まらない理由の仮説を立て、
採用条件の緩和も検討しつつ、
あなたにできることを
見つけだしていきましょう。

変化できないこと(たとえば施設の場所)は
「条件」となりますから、
嘆いていることではないのです。

変化できることが、
他との差をつける部分です。
さて、あなたとあなたの法人は、
何から変えていくことができますか?