施設の職員とご家族の
相容れない状況のご相談も多くあります。
特に、ご家族から施設職員への怒りともとれる
苦情の数々。
これをどうとらえればいいのでしょうか。
1.家族が施設に対して我慢している
ご家族が職員に対し、
面と向かって意見を言えないということがあります。
話す時間がなかったり、
ちゃんと聞いてくれないという感情もあるようです。
それは、非常にまずい状態であると思うのです。
ご家族が、我慢していることになりますから。
2.施設職員が保守的で変化を好まない
施設の職員の勉強不足や
言っても改善してくれないということに対しての
ご意見が多くあります。
特に自閉症のお子さんへの支援方法の
学びを多くしていらっしゃる方からは、
「これを施設の職員に教えたい!」
というご希望があります。
3.家族が協力体制が取れない
施設職員が、ご家族にお願いしても、
「うちじゃ無理よねぇ」という感じや、
「任せてありますから」という感覚もありますね。
この場合は、ご家庭のご事情があるはずです。
それを施設職員に言ってください。
困っているということを
伝えていないのではないでしょうか?
ですから、一方的に施設が言ってるので、
協力が取れない家族だという感覚に
なっている可能性もあります。
などなど、考えられます。
ただ、一つ言えるのは、
家族も施設も、お互い、その利用者の支援者であり、
利用者のこれからをもっと良い生活にするために、
お互いがお互いの状況を知るべきだと思うのです。
お互い、できることやできないこと。
職員が見えないところで、
どんな仕事をしているのかも。
また、ご家族が抱えている見えない問題もが
他にあるかもしれません。
そのうえで、何が変化できて、何が協力し合えるか。
それは、利用者の幸せを願うからこその協力です。
お互いに、
「あの人はダメよ」と言ってしまっては、
まったく生産性がありません。
ここで大事なのは、
今の状況を批判する「要望」や「苦情」ではなく、
お互いの状況を知り、
知った上で協力をすることです。
そのためにも「質問」を使って行くことをお勧めします。
どうして、そういう支援をしているのですか?
ご家族が取り組めない理由を教えていただけますか?
そのお話し聞かせていただけますか?
どんなアイデアがありますか?
他の方には有効だったのですか?
などなど、
質問をすることで、
相手を知ることをしてみませんか?
何かの接点だけで判断して、
これだからダメよ!
とお互いが決めつけているほうが多いように
お見受けしています。
何でこうなんだろう?
ちゃんとやってくれないんだろう?
と思うことがあったら、
意見ではなく質問から入って、
現状を確認してみてください。
すると、自分の想像している状況ではなく、
現状が理解できるかもしれませんし、
それなら、協力しようということにも
なるかもしれません。
お互いがお互いの状況を知らないまま
批判をしあっていることこそ、
利用者にとっては、不幸です。
お互いが相容れない状況に
なっているのであれば、
まずは知ることです。
知れば、
策を練ることができます。
手が打てます。
相手とわかり合うために、
相手に、一歩近づくために、
勇気を出して質問をしてみませんか?