話を聞く態勢かどうかを確認していますか?



目の前の知的障害がある人が、
こちらを向いているだけで、
自分の話を聞いてくれていると思っていませんか?

一方的に話している支援者も多いのですが、
どうも知的障害がある彼らは、
聞こうとはしていないときがあります。
いや、聞くべきものという認識すら、
していないかもしれません。

支援者側から見ると、
心ここにあらずという感じ。

話す側も一方的で、
いきなり難しい話を始める支援者もいますので、
どうせ聞いてもわからないという
人たちも、いるかもしれません。

私たちは、彼らが、今、何を考えているか、
わかりませんね?

その人が、今何に気持ちが行っていて、
何を考えているかは、支援者にはわかりませんし、
先ほども言いましたように、
支援者が一方的で、
その人も、
何かを考えている最中で、
支援者の話を聞くどころではないかもしれません。

また、自分から、支援者に質問をしてきたときなども、
質問をしている最中から、
自分で考え始め、
答えを自分で出そうとしているような場合も
ありますから、
その質問に答えようと支援者が思っても、
その時、聞いていないという状態も起きます。

そして、何かをしているときは、
そのことを考えているので、
いきなりの話には、
聞く態勢になっていないこともあります。

さらに、施設利用者の皆さんに対して、
一斉送信で、
全体に言う場合も、
かなりの人数が、
全く聞いていないで、
聞いている人は、かなり少ないのです。

このように、
彼らにも都合があり、
彼らも何かを考えていたり、
何かをしているときばかりだと思ってください。

私たち支援者は、
まず、相手の都合というものを考えましょう。

そして、「今から、私が話しますよ」という、
合図というか、お断りというか、
そういう何か、
ひと手間を入れてみてください。

「お話しを始めますよ!」
とか、
「○○さん、お話ししてもよいですか?」
とか、
お子さんであれば、
「聞こえる人は手をあげてください」
とか、
「て、ひざ、ぽん」
など、
こちらの話を聞いてくれる体制になったことを確認して、
確認ができたら、
支援者側の話を始めましょう。

上にかいたような言葉を言ったそばから、
すぐに話している支援者は、単なるセリフです。
セリフを言うだけではなく、
聞く態勢に入ったかを
確認をしてからになります。

あくまでも、
彼らの世界に、
私たちが、お邪魔するわけですから、
まずは相手の状況を確かめ、
今話してよいかを伺い、
聞く態勢ができたかを確認し、
こちらの話を、
相手に伝わるように工夫しながら
話すということではないでしょうか?

支援者が、主体になるような、
関わり方になっていないかを
こういう日常の場面から、
振り返りつつ、
関わり、支援の始まりとしていきましょう!