2017年9月ニュースレター:共存



ブログを書きはじめ、15年目に入りました。
多くの皆さまに読んでいただき
ありがとうございます。

このブログで4代目でしょうか?
アクセス数も75万を超え、
総数となれば100万を大幅に超えている数になります。

ブログを書いていて
いつも願うのは、
ひとつです。

あなたの、お役にたてていればよいなあと思っています。
そして、それが、知的障害がある人たちが幸せに
つながればよいなあと思っています。

様々な視点で書いていますが、
実は、私にとっては、
最近は、どれも同じように見えてしまい、
また同じこと言ってるよと思われている方も
いらっしゃるのではないかと思うのです。

それくらい、
支援をする時の壁は、
たった一つなのではないかと
思えるようになっていますし、
支援者同士のなかに存在する壁もまた、
たった一つのような気がするのです。

その1つの壁を取り除くことができれば、
様々な問題は、
さくっとなくなるのではないかと
思えるくらいの事なのですが、
自分以外の人がたくさんいるからこそ、
問題が複雑で、
どこから解決すればよいのかが、
わかりにくいでしょうし、
自分がうまくいっても
他者同士の中でうまくいかないと
また解決にもならない訳です。

だからといって、
課題解決は、これをお読みの皆さんの
目的でもあるでしょうし、
早く解決をされたいことでしょう。

壁は一つ。
そして、その壁を減らしていくことです。
一気には、なくなりません。
徐々に減らす。

そのために何をするかもひとつ。
それは、あなたの今している行動を変化させることです。

相手を変化させるのではなく、
相手のいろいろなことを認めつつ、
相手を想って
あなた自身が変化することです。

今までしていたことをそのまましても
何の変化も起きません。
ですから、
あなたが変化すると決めることです。

では、その壁は何か?

それは、
「共存ができていない」ことです。

自分の思い描いた、
自分にとって楽な人だけが、
自分の周りにいてほしいと
思っている人が多いよう見受けられます。

ですから、自分の常識以外のことで
行動する人たちを
訳がわからない人と思って、
批判したり、
言葉を含めた暴力を振ったり、
否定したり、
排除したり、
関係を断ち切ったり、
間違っていると言い放っているのは、
あなたではないでしょうか?

様々な人がいることを
否定し続け、
相手を想わず、
自分がやりやすい人を
集めようとしているからこそ、
壁ができるのです。

さきほど、
「共存」
と書きました。

あなたの変化を
「共存する」ということに
シフトした動きに替えるだけです。

そうすると、
何もかもが解決していくと、
私は思うのです。

では、共存をしているとはどういうことか?

障害がある人の自立のために
あなたがしていることは、
障害がある人の「その人自身」を
認めているでしょうか?

理解しろとは言いません。
まずは知る。
そして、存在を認めることができているのかです。

彼らを変えようとしていますよね?
自立のためにという
理想を掲げてはいるものの、
その人の自立のためではなく、
あなたが楽になる為ではないかと
考えられる関わりが多々あるのです。

その人の自立の為であれば、
その人の今をまず知り、認め、
その人が思い描く将来のために
その人ができる自立を支援するはずです。

でも、そうではないことが、
次々に起きています。

私はあなたが先に変化するべきだと思うのです。
すると彼らも自立という変化を起こします。
彼らの彼らを主人公にした「自立」に
力を使っていくべきなのです。

あなたの常識に合わせた彼らにならないと
困ると思うような関わりばかりが目立つのです。

この関わりは支援とは呼べません。

だからこそ、虐待・人権侵害がなくなりません。

あなた仕様に合わせようと
するからではないでしょうか?

そして、支援者同士のこともです。
あなたの仕様に合わせている。

「こんなことできないの?」
「常識でしょ?」
「おかしいよあれ」
などと、相手のできない部分や
むずかしい部分、
興味がない部分にも、
あなたの常識を押し付けていませんか?

これで人間関係が悪くなるのです。

人間関係が悪くなれば、
そこにいる知的障害がある人の支援もうまくいかない。
負の連鎖は断ち切れないのです。

さて、もう一度書きます。

「共存」

どんな意味だろうな?と
考えてみてください。

あなたが課題を抱えるのであれば、
共存の力が弱いのかもしれません。
共存しようとも思っていないかもしれません。

相手のそのものの存在を知りましょう。
そして、存在を認めましょう。

違うもの同士で、
同じ方向性を向くための方策を探りましょう。

自分と違う人を排除していても、
いつまでたってもあなたの前に
そびえる壁は小さくなりません。

共存ってどうやっていくのだろう?

より良き人間関係を築きたいと思うのであれば、
ここからです。

あなたが抱える問題解決の糸口に
悩んでいらっしゃるのであれば、
じっくり考えてみませんか?

自分自身、地球の中の小さな存在です。
大きく見せる必要はないと思いませんか?
もっと力を抜いて、
様々な人と共存できる自分を手に入れましょう。
秋の空でも眺めつつ。