個別支援計画は誰が作るのですか?



個別支援計画は、
サービス管理責任者(もしくはその類)の人が作ります。

これが、正しい回答です。

でも、
そのサービス管理責任者は、
どういう過程を経て、
知的障害・自閉症の人たちの
個別支援計画を作るか?
となると、
毎日何十人もの人の状況全てに
接することはできませんので、
他の職員からの情報も
必要になってきます。

そして、この個別支援計画で、
進んでよいのかを
施設管理者として、
OKするかどうかという観点から、
施設長も確認を取ります。

もちろん、施設長が知っている状況があれば、
その情報は付け加えられるでしょう。

もうお分かりですね。

サービス管理責任者だけでは、
ご本人から求められるような
個別支援計画は作れません。

もし作っているようであれば、
不足が生じていると思われます。

ご本人のニーズそのものも、
面談で確認するだけのものではなく、
毎日接している中から
確認していくものですし、
そのためには、
担当職員や接している職員からの情報が
とても大切なのです。

その情報が、
サービス管理責任者に届くようにするために、
個別支援計画のもとになるものを
作っている現場職員も多いと思います。

担当の職員が作ったものがたたき台になって、
皆さんで検討をしていくものと捉えている施設も
多いのではないでしょうか?

そのほうがさらによいものができるはずです。

表題のような、質問をしてくる人は、
きっと作るのが嫌なのではないかと思うのですが、
この計画をサービス管理責任者が、
現状を知らずに作ったことを
想像してみてください。

利用者に直接接することもせず、
話しもほぼしない状態で
作ってしまうことのほうが、
どんなものになるか、
不安ではないですか?

それに、現状を知らない人が作った計画が、
通ってしまったら、
それは、一種の契約書ですから、
あなたはその支援を計画書通りに
やらなければならなくなります。

であるならば、
現状をよくご存じのあなたに、
たたき台を作る許可が出て、
作らせてもらえる方が、
良いと思いませんか?

私でしたら、
担当職員の計画を作らせてもらえることは、
利用者に合わない支援計画を元に
支援するよう言われるよりうれしいです。

もちろん、
支援計画を作るのは大変かもしれません。

でも、その大変さの部分だけ見ることなく、
作ってよいといわれることの意味を
もう少し、良い方に受け止めてみませんか?

今は、「誰が作るの?」
という考え方の方向でとらえているために、
支援計画自体を作ることに拒否感があるかもしれませんが、
あなたの計画でいいんだよという方向から考えれば、
支援計画づくりへのイメージも変わると思うのです。

それに、ニーズをとるというスキルが手に入るのは、
こういう作業を繰り返すことで得られるので、
あなたのスキルも上がるという一石二鳥の仕事です。

ですから、見方を変えることです。

法律にかかれているような、
あなた自身の仕事ではないことから、
どうしても後ろ向きになってしまいがちですが、
実はあなたにとって、チャンスなのです!

その仕事をさせてもらえるチャンスと思って、
プラス方向で考えて、
個別支援計画作成にかかわっていきませんか?

あなたが、
その利用者の人にしたいと思っている支援が
できるチャンスなのです。

ものは考えようです。

そして、もし、あなたが、
サービス管理責任者や
施設長であるならば、
担当職員には、
意味合いをきちんと伝えるべきです。

いいからやればいいんだ!的な
上から目線で物事を命令してはなりません。

その仕事の意味や、
チャンスと捉えられない
職員も多いのは、
役職にある、あなたの伝え方なのです。

出来上がった個別支援計画が、
利用者にとっても
職員にとっても
楽しみとなるように、
制作過程の解釈を
正しく伝えていきましょう。

そして、利用者のニーズと
それに対する現場の支援が反映されるような、
よりよい支援計画を
作っていきましょう!